MEG ザ・モンスター

映画『MEG ザ・モンスター』の概要

『MEG ザ・モンスター』は、2018年に公開されたアメリカと中国の共同制作によるSFアクションスリラー映画です。監督はジョン・タートルトーブが務め、脚本はディーン・ジョーガリス、ジョン・ホーバー、エリック・ホーバーが担当しました。本作の原作は、スティーヴ・オルテンによる1997年の小説『Meg: A Novel of Deep Terror』です。

映画は、二百万年前に絶滅したと考えられていた巨大サメ、メガロドンに襲われた潜水艦を救うために、レスキューダイバーたちが奮闘する様子を描いています。主なキャストには、ジェイソン・ステイサム、リー・ビンビン、レイン・ウィルソン、ルビー・ローズ、ウィンストン・チャオ、クリフ・カーティスが名を連ねています。

あらすじ

物語は、テイラーがレスキュー・チームのリーダーとして原子力潜水艦の事故現場に向かうところから始まります。任務中、艦は外部からの衝撃で圧壊し、テイラーはメンバーのマークスを艦内に残したまま一人で脱出します。結果的に、彼は救助した乗組員から「精神異常」と断じられ、仕事を辞めざるを得ません。

5年後、中国の海洋研究所「マナ・ワン」では、ジャン博士の指導の下で海底探査が行われていました。しかし、探査艇が未知の深海に到達した際、突如として現れたメガロドンの襲撃を受け、艇は破損し浮上できなくなります。依頼を受けたテイラーは、元妻ローリーの名前を聞き、彼女を救うために再び水中へ飛び込みます。

テイラーとジャンの娘スーインは、深海からメンバーを救出しようと奮闘しますが、次々に襲いかかるメガロドンによって仲間の命が脅かされます。特に、仲間のトシは自らを犠牲にして仲間を逃がそうとし、命を落としてしまいます。

メガロドンの脅威

テイラーたちはメガロドンに対抗しようと試みるものの、敵は次々と仲間を襲ってきます。「マナ・ワン」の設計士ジャックスやチーフのヘラーもそれぞれの場面で命を落としていきます。特にヘラーは、仲間を守るために勇敢に戦いますが、最後はその命を奪われるのです。

決戦の舞台

物語のクライマックスは、テイラーたちがメガロドンを追跡し、海水浴客がいる三亜湾での直接対決へと突入します。彼らはクジラの鳴き声を利用してメガロドンを誘い出し、魚雷で仕留めようとしますが、成功はしません。さらに潜水艇は壊れ、仲間たちも海中に投げ出されるという危機に直面します。

テイラーは破損した潜水艇を駆使してメガロドンとの激闘に挑みます。メガロドンは血の匂いにつられて他のサメの群れに襲われ、それで命を落としていきます。最後は、テイラーとスーインが近海にいたクルーザーに救助され、息を潜めた戦いに終止符が打たれます。

製作と公開

映画の制作は長い道のりを経て実現しました。最初に小説の権利を取得したのは1997年でしたが、その後数回の脚本改訂や監督の変更を経て、最終的にジョン・タートルトーブがメガホンを取ります。公開日は2018年8月10日となり、3DやIMAX形式でも上映されました。

評価

映画は興行収入的には成功を収め、製作費を大きく上回る数字を記録しましたが、批評の評価は賛否が分かれました。Metacriticでは中間評価を受け、Rotten Tomatoesでは賛否の意見が寄せられています。

ジェイソン・ステイサムの演技や特殊効果に対する評価が高い一方で、全体としてはB級映画的な要素が強いとの声もあります。観客を楽しませつつも、ジャンルの持つスリルが欠けていると評されたことは、今後の映画制作において重要な教訓となるでしょう。

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