MISS KISS

MISS KISS

『MISS KISS』（みす・きっす）は、日本の歌手である桜田淳子が、1979年5月25日に発表した通算27枚目のシングル楽曲です。

楽曲制作に関わる人々

この楽曲の作詞を担当したのは、桜田淳子の多くのヒット曲を生み出し、「生みの親」とも形容される作詞家の阿久悠氏です。前作のシングル「サンタモニカの風」に続いての提供となりましたが、この「MISS KISS」が、結果として阿久悠氏が桜田淳子に詞を提供した最後のシングル曲となりました。

作曲および編曲を手がけたのは、音楽プロデューサーとしても知られる佐藤準氏です。佐藤氏が桜田淳子のシングル表題曲の作曲・編曲を担当するのは、本作が初めてのことでした。楽曲はト長調で構成されています。

印象的なパフォーマンスとスタイル

「MISS KISS」は、歌唱パフォーマンスにおいてもファンの間で強く記憶されています。特に、テレビの歌番組などで披露された際、楽曲の間奏部分で桜田淳子本人がコンガを演奏するというユニークな演出が取り入れられました。アイドルが楽器、特にコンガを演奏するというパフォーマンスは当時としては非常に珍しく、話題を呼びました。

また、楽曲の世界観を表現するために用意された衣装も特徴的でした。久々に帽子を着用したマリンルック姿は、1975年のヒット曲「天使の初恋」の頃のイメージを彷彿とさせると言われました。このマリンルックの衣装は、色違いで青色と緑色の二種類が制作され、歌唱する場面に応じて使い分けられました。

さらに、楽曲の振り付けは、宝塚歌劇団出身の振付家である謝珠栄氏が担当しました。謝氏による独特で表情豊かなダンスは、楽曲の魅力を一層引き立てていました。

タイトルに込められた意味

楽曲のタイトルである「MISS KISS」について、桜田淳子本人が後にインタビューなどで明かしたところによると、一般的な「キス（KISS）」という意味ではなく、「『KISS』という名前の女の子のこと」を指しているとのことです。この意外な由来は、ファンの間でしばしば話題に上ります。

カラオケ事情

「MISS KISS」は、熱心なファンの間で人気が高い楽曲として知られています。2008年に発売されたCD-BOX『桜田淳子BOX〜そよ風の天使〜』では、ファン投票によってオリジナル・カラオケ・ディスクの収録曲が決定される企画が行われましたが、その中で「MISS KISS」が見事1位に選ばれました。その結果、BOXに収められたカラオケ・ディスク（Disc 5）の1曲目という、特別な位置に収録されることとなりました。

一方、通信カラオケサービスでの配信状況については、情報が限られています。2016年時点での調査によれば、主要なカラオケ業者において、この楽曲が広範に配信されていることは確認されませんでした。しかしながら、株式会社第一興商が提供する通信カラオケサービス『DAM』のウェブサイトに掲載されているカラオケリクエスト曲目リストには、本作のタイトルが確認できることから、ファンからのリクエスト状況などによっては、今後配信される可能性を示唆するものとも受け取れます。

収録曲

シングル「MISS KISS」には、以下の2曲が収録されています。いずれの楽曲も、作詞は阿久悠、作曲および編曲は佐藤準が担当しています。

MISS KISS (3分35秒)
女は自由 (3分58秒)

関連情報

* 1979年の音楽

このシングルは、桜田淳子の活動において、阿久悠氏との長年の協業の終結点、そして佐藤準氏という新たな音楽家との出会いを marking する重要な一曲です。また、コンガ演奏やマリンルック衣装といったパフォーマンス面での工夫も凝らされており、当時のアイドルシーンにおける彼女の存在感を示す楽曲の一つと言えるでしょう。

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