MOE (雑誌)

月刊『MOE』の魅力と歴史

『MOE』（モエ）は、1979年に初めて出版された絵本とキャラクターを主題とした月刊誌です。発行は白泉社が行い、AB判のサイズで、毎月3日に発売されます。この雑誌は、特に絵本やイラストに興味を持つ人々を対象にしており、創刊当初は、保育士や親を主な読者としていましたが、時代の流れとともに、女性向けのビジュアル重視の構成に変化していきました。

創刊から現在までの歴史

『MOE』はもともと「絵本とおはなし」として偕成社からスタートし、1983年から現在の名称に変更されました。この間、雑誌の版元は数回変わり、1992年に白泉社に移行しました。また、時には名高い絵本作家の作品を特集することが多く、ムーミンやスタジオジブリなど、多岐にわたるテーマで巻頭特集を展開しています。特に、1990年5月号ではムーミンが初めて特集され、以来根強い人気を誇ります。

また、1994年にはディック・ブルーナの特集が組まれるなど、アートや文化を幅広く取り扱うことで、多くの読者に親しまれてきました。2014年にはロゴが一新されるなど、常に進化を続ける姿勢が見られます。特に注目すべき点は、毎年特定の号で人気キャラクターや絵本作家に焦点を当てることで、読者との対話を大切にしているところです。

多彩な特集内容

『MOE』は、人気絵本やキャラクターだけでなく、映画、旅、アート、ハンドメイド雑貨、スイーツといった多彩なテーマに関する情報も提供しています。これにより、読者はさまざまな文化に触れながら、季節ごとの旬な情報を楽しむことができます。

特に、絵本屋さん大賞の取り組みは注目に値します。この賞は2008年から開始され、全国の絵本専門店や書店の担当者アンケートをもとに、その年に支持された絵本を選出しています。これにより、読者は人気の作品に簡単にアクセスできるようになっています。

読者層と受賞歴

2021年の時点で、読者の約90%が女性で、10代後半から70代まで幅広い年齢層の人々がいます。創刊からの読者も多く、定期的に特集として取り上げられた作品や作家によって、長年にわたって支持されています。

『MOE』が誇る絵本賞、「MOE創作絵本グランプリ」も、絵本界の新たな才能を発掘する素晴らしい取り組みです。この賞は2013年から始まり、多くのクリエイターにとって登竜門となっています。受賞作品は、毎年新しい才能を輩出しており、その中には著名な絵本作家も含まれています。

近年の動向

最近では、ムーミンの年間手帳やヒグチユウコのカレンダーが付録として恒例となり、多くの読者が楽しみにする要素の一つとなっています。これにより、毎月の購買を促すだけでなく、雑誌の価値が一層高まっています。

『MOE』は、ただの絵本紹介にとどまらず、文化やアートの情報を提供することで、幅広い読者に愛され続けています。将来も多くの読者にとって、楽しみと学びを与え続ける存在であり続けることでしょう。

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