MR.レッドゾーン

『MR.レッドゾーン』：純粋な笑いを求めて奮闘した人気芸人たち

2007年1月3日、フジテレビ系で放送された特別番組『MR.レッドゾーン』。平均年齢31歳（当時）の人気芸人たちが、全国ネットの冠番組を持たないながらも、純粋な笑いを追求する姿を描いた、異色のバラエティ番組でした。

番組の雰囲気や内容は、同局の『はねるのトびら』初期を彷彿とさせます。出演者はイベント『お笑い圧力団体』のメンバーを中心に構成され、その個性豊かな面々が織りなす、予測不能な展開が番組の魅力でした。放送後にはインターネット上で大きな話題となり、その反響の大きさが、番組の持つ潜在的なパワーを証明しています。

フジテレビの公式サイトでは、『MR.レッドゾーン』を次のように紹介していました。「企画ありき、システムありきの番組が多い中、本気で笑いに情熱を注ぐ芸人たちの、命を懸けた純粋お笑いバラエティ。彼らのレッドゾーンに突入しているお笑いフラストレーションを、ここで一気に放出します！」。漫才、大喜利、寸劇、歌、パロディー、ものまねなど、あらゆるジャンルを『笑い』という切り口でアレンジ。笑いの濃度120％の、まさに「これでもか！」というほどのバラエティ豊かなコーナーが満載でした。

記憶に残る、ユニークな企画の数々

番組内では、次のような印象的な企画が展開されました。

1. おとしだマウンテン
高速回転する富士山型円錐の頂上にある旗を取った者が、賞金10万円を獲得できるゲーム。時折落ちてくる鉄球という危険要素も加わり、スリル満点の企画でした。メンバー全員の連携プレーが試され、見事チュートリアルの福田が優勝を掴みました。

2. おもしろ荘
架空のアパート「おもしろ荘」を舞台に、貧乏で実家に帰れない芸人たちの元に、母親から送られてきた小包を紹介するコーナー。アンタッチャブル山崎、チュートリアル福田、東京ダイナマイト松田、次長課長河本、ブラックマヨネーズ小杉、スピードワゴン井戸田と、それぞれの芸人の個性と家族との関係性が垣間見える、温かさと笑いが入り混じった企画でした。特に、井戸田の義母（安達祐実の母）から届いたヌード写真集は大きな話題を呼びました。

3. あんたが大賞授賞式
出演メンバーの中で様々な「№1」を決める授賞式。
「邪魔だと思う人大賞」：アンタッチャブル山崎（理由：面白いから、スタジオトークで自由に動くから）
「絡みづらい人大賞」：次長課長井上（理由：東京に出てから挨拶の仕方が変わった、チュートリアルを「西臭い」と発言）

他にも、メンバーの初詣の様子や、ハチミツ二郎の「今年は芸人全員がヘルニアになりますように」というユニークな願掛けなど、数々のエピソードが番組を彩りました。吉田敬が鈴紐を壊してしまうハプニングもありました。

スタッフ

プロデューサー：清水宏泰
ディレクター：谷口大二
* 製作著作：フジテレビ

『MR.レッドゾーン』は、人気芸人たちの本気の笑いと、予測不能な展開、そして忘れられない企画の数々が詰め込まれた、まさに伝説的なバラエティ番組と言えるでしょう。放送から時間が経過してもなお、多くの人々の記憶に刻まれている番組です。

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