Macworld - iWorld

Macworld | iWorld：Apple製品と共に歩んだ30年の歴史

Macworld | iWorldは、Apple製品に関連するハードウェア、ソフトウェア、その他関連製品の発表や展示会として、長年にわたり開催されてきたイベントです。主催は米国IDGワールド・エキスポでした。1985年から約30年にわたって開催されてきましたが、2014年10月、翌年のイベント無期限延期が発表され、その歴史に幕を閉じました。

イベントの概要と変遷

最初の開催は1985年サンフランシスコ。その後もサンフランシスコを中心に、1月（後に2月）に開催されるのが通例でした。ニューヨークや東京など、海外での開催実績もあります。特に近年は、iPhone発表などAppleの新製品発表の場として注目を集めていました。しかし、Appleは2009年のMacworldを最後に撤退。以降、Appleの新製品発表はWWDCやApple Special Eventに集約されるようになりました。

イベント名は当初「Macworld Conference & Expo」でしたが、2012年に現在の名称に変更されました。この名称変更は、iOSデバイスへの焦点拡大を目的として行われました。

歴史を彩る出来事

Macworld Expoの始まりは1985年サンフランシスコ。創設者ペギー・キルバーン氏の尽力により、イベントは規模と利益を拡大し続けました。著名な講演者や主要ユーザーグループが参加し、イベントを盛り上げました。会場はサンフランシスコのモスコーニ・センターが中心でしたが、初期にはブルックホールも使用されていました。

アメリカ国内では、サンフランシスコに加え、ボストンやニューヨークでも開催。ボストンではBayside Expo & Executive会議場、後にボストン国際トレードセンターが会場となりました。ニューヨークではJacob K. Javitsコンベンションセンターが使用されました。しかし、Appleの参加縮小に伴い、2005年には夏のイベントがニューヨーク、ボストンで中止されることになりました。

海外では、東京（幕張メッセ、東京ビッグサイト）でも開催されました。その他、ワシントンD.C.やイギリスでもイベントが開催されています。

特に注目すべきは、Apple CEOスティーブ・ジョブズによる基調講演（通称：Stevenotes）です。1997年以降、多くのイベントでStevenotesが行われ、Appleの新製品や新技術が発表されました。例えば、1997年にはマイクロソフトとの提携発表、1999年にはiBookやAirPortの発表、2000年にはMac OS XのAquaユーザインタフェース発表、2007年にはiPhone発表など、数々の歴史的瞬間を生み出しました。

イベントの衰退と終焉

2009年、AppleはMacworldへの参加を終了。以降、Appleのイベントへの関与は薄れ、イベント規模は縮小傾向にありました。開催時期の変更（1月から2月へ）や、エキスポ部分の土日開催など、盛り返しを図る試みもありましたが、2014年10月、翌年のイベント無期限延期が発表され、Macworld | iWorldは30年の歴史に幕を閉じました。Appleの撤退、そしてイベント人気低迷などが、その要因と考えられています。Macworld | iWorldは、Apple製品の歴史と深く結びついた重要なイベントであり、その終焉は、一つの時代の終わりを象徴する出来事となりました。

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