Maya

Maya（マヤ）

Mayaは、アメリカのオートデスク社が提供する高機能な3次元コンピュータグラフィックスアニメーションソフトです。このソフトウェアは、主にWindows 7/10、macOS、Linuxの各オペレーティングシステム上で動作します。

概要

Mayaは、もともとはエイリアス・システムズ社が開発していましたが、2005年にオートデスク社に買収され、その後の開発が引き継がれました。このソフトは、ハリウッドを始めとした映像制作の現場で広く採用されており、映画やアニメ、テレビ番組、ゲーム、広告制作など多岐にわたる分野で使用されています。特に、視覚効果（VFX）分野では圧倒的なシェアを誇り、日本国内では50%以上のマーケットシェアを有しています。

Mayaは、キャラクターアニメーションとゲーム開発に特に強みを持っており、また、機械系CADデータ形式にも対応しているため、自動車メーカーなど製造業においても利用されています。

2016年からは、従来の永久ライセンスの販売を終了し、新たにサブスクリプション型のライセンスを提供しています。この仕組みは、オートデスク社の他ソフトでも導入されており、ユーザーは定期的な支払いを行うことでソフトを利用することができます。サブスクリプション型の導入により、製品のアップデートも容易になり、常に最新の機能を利用することができます。

バージョンの進化

Mayaはその歴史の中で数回のバージョンアップを経ており、それぞれのバージョンには重要な機能の追加が行われています。

• - Maya 4.5（2002年7月）: mental ray for Mayaが無償でダウンロードできるようになり、新たにFluid EffectsやSmooth Proxy、Ramp Shaderが追加されました。
• - Maya 5.0（2003年5月）: Paint Effectsの機能が追加され、ダイナミクスの計算速度が大幅に向上しました。計算システムの向上により、制作の効率が飛躍的に改善されました。
• - Maya 6.0（2004年5月）: 頭髪シミュレーション機能が新たに搭載され、Photoshopとの連携によるPSDファイルの取り扱いが可能になりました。
• - Maya 6.5（2005年1月）: パフォーマンスが向上し、ファイルの入出力や画面描画速度が改善されました。
• - Maya 7.0（2005年8月）: トゥーンレンダリングを実現するMaya Vectorが標準装備され、リアルな3DCGだけでなく手描き風のグラフィックスにも対応しました。
• - Maya 8.0（2006年8月）: 64bitシステムに初めて対応し、レンダリング機能が強化されました。
• - Maya 8.5（2007年1月）: Nucleusテクノロジーが導入され、新しいクロスシミュレーションシステムが搭載されました。
• - Maya 2008（2008年10月）: 10周年を記念してアニバーサリーエディションが発表され、Maya Muscleが追加されました。
• - Maya 2011（2010年4月7日）: Qtを基盤にしたインターフェース改善が行われ、新たなスキニングシステムが導入されました。

Mayaは、ただのデザインツールにとどまることなく、クリエイター達の高い要求に応えるべく、常に進化を続けています。エンターテインメント業界を支える存在として、多くのユーザーにとって欠かせないツールとなっているのです。

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