Message (松山千春のアルバム)

松山千春のキャリアにおいて、1980年代後半に世に送り出された重要な作品の一つに、通算17枚目のオリジナルアルバム『Message』があります。このアルバムは、1988年11月28日にリリースされました。

本作の特徴として、リリース後間もない同年12月には、収録曲の中から「午前3時」と「Say」の2曲がシングルとして改めて発売されました。これは、アルバムに込められたメッセージや楽曲が広くリスナーに届けられたことを意味しています。

また、『Message』は時代を経て再評価され、1993年には日本コロムビアが展開した「松山千春オリジナル・アルバム・コレクションVol.13」として再び市場に登場しました。これにより、新しい世代のファンや、過去の作品を求めるリスナーにとって、本作を入手する機会が再び提供されることとなりました。

アルバムのサウンドを支えたのは、当時の日本の音楽界をリードする多くの著名なミュージシャンたちです。参加ミュージシャンのリストには、錚々たる名前が並んでいます。

エレクトリックギターでは、松原正樹、松下誠、角田順、土屋潔といった実力派プレイヤーが参加し、楽曲に多様なギターサウンドをもたらしました。アコースティックギターは、笛吹利明と丸山政幸が担当し、松山千春の歌声を優しく、あるいは力強く彩っています。

リズムセクションを支えるベーシストとして、長岡道夫、六川正彦、富倉安生がクレジットされています。また、ドラマーには見砂和照、島村英二、岡本郭男が参加し、楽曲に安定感と躍動感を与えています。

キーボードセクションも非常に豪華で、奥慶一、大石学、エルトン永田、中西康晴、松田真人といった多彩なピアニストやキーボーディストたちが、楽曲に豊かな響きとアレンジを加えています。

さらに、サックス奏者としてJAKE H. CONCEPTION氏が参加しているほか、ストリングスアレンジと演奏はMASA SHINOZAKI GROUPが担当しました。これらの楽器陣の貢献が、『Message』全体のサウンドプロダクションを一層深みのあるものにしています。

残念ながら、手元の情報には具体的な収録曲リストはありませんが、これらの参加ミュージシャンの顔ぶれからも、アルバムが持つ音楽的なクオリティの高さや、アレンジの幅広さがうかがい知れます。シングルカットされた2曲を含め、松山千春がこの作品を通してリスナーに届けた「メッセージ」が、多くの音楽ファンに届いたことでしょう。

『Message』は、松山千春のキャリアにおける一つの節目とも言える時期に発表されたアルバムであり、彼の音楽性と、それを具現化する一流のミュージシャンたちの演奏が見事に融合した作品として、今もなお記憶されています。

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