MiG-7 (航空機)

MiG-7 (ミグ7) の概要

MiG-7は、ソ連のミコヤン・グレヴィッチ設計局が開発したレシプロ単座高高度戦闘機です。この機体は、特に1943年2月にソ連空軍からの要請に基づいて設計されました。その目的は、高度12,000メートル以上で飛行するドイツの偵察機に対抗するための効果的な迎撃機を作ることでした。

開発の背景

第二次世界大戦中、ソ連はドイツ空軍の偵察機による脅威を感じており、その対応策として高高度戦闘機の開発を進めていました。ミコヤン・グレヴィッチ設計局は、高アスペクト比の全金属製の翼を特色とする機体を設計し、与圧室を装備することで、高高度での飛行を可能にしました。これにより、操縦士は厳しい環境でも安全に任務を遂行することができるようになりました。

デザインと技術

外観はMiG-3に似ていましたが、ミグ-7には多段式過給機を搭載していたため、空気取り入れ口が特徴的に胴体下に突出しています。このような設計により、エンジン出力は飛躍的に向上し、戦闘機としての能力を高めることができました。具体的には、クリモフVK-107Aエンジンを搭載し、出力は1700馬力を誇ります。

性能と試作

1944年12月には原型機が初飛行を果たしました。テストでは素晴らしい性能を示しましたが、その頃にはすでにドイツの高高度偵察機に対する脅威が薄れていたため、正式な生産には至りませんでした。ここで得られた与圧室技術は、その後のジェット機の開発においても重要な技術として活かされました。

スペック

以下は、ミグ-7の主なスペックです。

• - 最大速度：560 km/h
• - エンジン：クリモフVK107A（出力1700hp）1基
• - 航続距離：880 km
• - 実用上昇限度：12,500 m
• - 武装：23 mm VYa-23機関砲2門

これらの性能から、MiG-7は高高度での戦闘に特化した設計であったことがわかります。

まとめ

MiG-7は、ソ連の航空技術が当時の戦争においてどのように進展していたかを示す重要な機体です。この機体の試作は、戦後の航空機技術に大きな影響を与え、特にジェット機の発展に寄与しました。ミグ-7により実証された技術は、航空史における新たな扉を開くこととなります。

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