Mom (シンガーソングライター)

Mom：独学で才能を開花させたトラックメイカー

Momは、1997年埼玉県生まれのシンガーソングライター、そしてトラックメイカーです。幼少期から音楽に囲まれた環境で育ち、小学3年生の頃にはB'zの熱狂的なファンとなり、5年生までB'zの楽曲しか聴かなかったといいます。その後、エアロスミスをきっかけに洋楽にも興味を広げ、オアシス、レディオヘッド、ソニックユース、ピクシーズといった、幅広いジャンルのバンドや、ニューウェーブ、インディー・ポップにも触れていきました。この頃から既に、打ち込みで音楽制作を始めるなど、音楽への情熱を燃やしていたようです。

高校時代には軽音楽部に入部するも、バンド活動には向いていないと感じ、1年で退部。しかし、音楽への情熱は消えることなく、ネットを通じてチャンス・ザ・ラッパーの『Acid Rap』と出会い、ブラックミュージックにのめり込むようになります。特にフランク・オーシャンには大きな影響を受けたといいます。同時に、iPhoneのアプリ『GarageBand』を使い、独学で楽曲制作を続け、自ら制作した音源を様々なレコード会社に送って反応を探るなど、デビューへの道を模索していました。大学進学後は、コンスタントに自身の楽曲をインターネット上にアップロードし、活動を続けていきます。

転機が訪れたのは2017年。ネットレーベル「Ano(t)raks」から配信リリースの誘いを受け、『G・E・E・K』でデビューを果たします。そして2018年には、作詞・作曲・アレンジからミックスまで全てを自身で手掛けた、初の全国流通盤となる1stアルバム『PLAYGROUND』をリリース。本格的な音楽活動を開始します。その後も精力的に活動を続け、2019年には2ndアルバム『Detox』を発表。同年には、成田大致がプロデュースするイベント「冬の魔物」にも出演するなど、ライブ活動も積極的に行っています。

2020年には、ビクター・Colourful Recordsから3rdアルバム『21st Century Cultboi Ride a Sk8board』をリリース。さらに同年末には、サニーデイ・サービスのリミックスアルバム『もっといいね！』に楽曲「心に雲を持つ少年」のリミックスを提供するなど、その活動は多岐に渡ります。ももいろクローバーZへの楽曲提供なども行っており、その才能は様々なアーティストに認められています。

Momの音楽性は、多様な音楽的バックグラウンドと、独学で培ってきた技術によって支えられています。B'zからブラックミュージックまで、幅広い音楽的要素を自身のフィルターを通して昇華させ、唯一無二の音楽世界を創造していると言えるでしょう。彼の音楽は、これからも多くのリスナーを魅了し続けることでしょう。彼の今後の活動からも目が離せません。

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