Mona Lisa OVERDRIVE

『Mona Lisa OVERDRIVE』の詳細

『Mona Lisa OVERDRIVE』は、日本のロックバンドBUCK-TICKが2003年2月13日にリリースしたオリジナルアルバムであり、バンドにとって13枚目の作品です。アーティストにとって新たな表現技法を模索し、ハードコアテクノやミクスチャー・ロックのスタイルを取り入れました。このアルバムは、前作『極東 I LOVE YOU』との関連性を持つ作品となっており、両者が強い対を成しています。

アルバムの特徴

『Mona Lisa OVERDRIVE』には、11曲が収録されており、その中の多くは攻撃的なアプローチが特徴です。特に前作に比べて高まったエネルギーとリズム感が聴き手に伝わってきます。作曲者の今井寿は、音楽的な要素を更に発展させています。興味深いのは、アルバムの始まりと終わりに配置された曲名が『Continue（続く）』や『Continuous（連続的な）』といった言葉で繋がっており、物語性を強調しています。

このアルバムは、元々いくつかの曲が『極東 I LOVE YOU』の一部として候補に挙がっていましたが、最終的には本作品に収録されることとなりました。この経緯が、両アルバムを堅牢な対比としており、BUCK-TICKの音楽の進化を物語っています。

曲についての解説

収録曲の中で『ナカユビ』は、前作の最終曲「Continue」を元にして構築されています。そして『BUSTER』は、北朝鮮やアメリカ同時多発テロ事件をテーマにした歌詞が印象的です。特に『残骸 -Shape2-』は先行シングルとして発表され、アルバム全体に艶やかな緊張感を作り出しています。さらに『LIMBO』には、過去の楽曲を連想させるフレーズが組み込まれ、聴き手に耳馴染みのある感覚を呼び起こします。

ギタリストの今井がメインで作詞した曲が多く、3rdアルバム『TABOO』以降で最も多い比率を誇っています。これにより、彼の思いやスタイルがより色濃く表現されていると言えます。

特筆すべきは『Sid Vicious ON THE BEACH』で、タイトルにはセックス・ピストルズのベーシスト、シド・ヴィシャスの名が用いられ、その楽曲には彼らの代表曲のリフが組み込まれています。また、歌詞にはザ・スターリンの楽曲から引用された部分があり、遠藤ミチロウへの敬意が込められています。

その他の情報

本作はリリース後、2017年11月7日にはデビュー30周年を記念して、全曲がリマスターされ、ブルースペックCDとして再発売されました。リミックス盤の制作のアイデアがあったことも明らかになっていますが、具体的な形には至りませんでした。これらの情報が示すように、『Mona Lisa OVERDRIVE』は単なるアルバムではなく、BUCK-TICKの音楽の革新と深化を感じさせる重要な作品です。

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