Movement (アルバム)

9mm Parabellum Bulletの4枚目のフルアルバム『Movement』は、2011年6月15日にリリースされました。前作『Revolutionary』から約1年2ヶ月ぶりとなる本作は、バンドにとって重要なターニングポイントとなりました。

アルバムの特徴

制作の背景:
菅原卓郎はレコーディング中に「1stアルバム（『Termination』）を録っている気分」と語り、初期衝動を再確認するような感覚で制作に臨んだことが伺えます。
一方、滝善充は初のセルフプロデュースとなった前作『Revolutionary』の制作状況が1枚目に似ていたことから、本作は2枚目の『VAMPIRE』制作時の心境に近いと述べています。これは、バンドが過去の作品から学び、新たな表現に挑戦していることを示唆しています。
先行シングルとPV:
先行シングルは「新しい光」のみで、アルバム曲のPVが制作されなかった初のフルアルバムとなりました。これは、アルバム全体を通して一つの作品として聴いてほしいというバンドの意図の表れかもしれません。
初回限定盤:
初回限定盤はスリーブケース仕様で、『Movement Moment Tour 2011』の9月公演チケット先行抽選受付フライヤーが封入されていました。

チャート成績

2011年6月27日付のオリコン週間ランキングでは、初動2.6万枚を売り上げ、週間6位にランクインしました。これは、バンドの人気の高さを証明するものであり、多くのファンが本作を待ち望んでいたことを示しています。

収録曲について

アルバムには、以下の楽曲が収録されています。

1. 荒地
菅原卓郎が作曲に関わるのは『VAMPIRE』収録の「Faust」以来。
2. Survive
3. 新しい光
3rdシングル。
4. Face to Faceless
5. 銀世界
6. Muddy Mouth
7. 星に願いを
滝善充が初めて作詞に関わった楽曲。
8. Monday
9. Endless Game
10. Scenes
11. カモメ
* 初期から存在した楽曲だが、完成度を高めるために収録が見送られていた。後に4th E.P.「カモメ e.p.」にStrings Versionとして収録。

総評

『Movement』は、9mm Parabellum Bulletの音楽的な幅広さと、常に新しいことに挑戦する姿勢が表れた作品と言えるでしょう。過去の作品からの影響を受けつつも、新たなサウンドを追求し、バンドとしての進化を遂げていることが感じられます。初期衝動を大切にしながらも、成熟した音楽性を提示した本作は、9mm Parabellum Bulletの代表作の一つとして、長く聴き継がれていくことでしょう。

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