MusicXML

MusicXMLは、楽譜情報をXML形式で記述するためのオープンなファイルフォーマットです。Recordare（現MakeMusic）によって開発され、楽譜作成ソフトウェア間でのデータ交換を円滑にする目的で広く利用されています。具体的には、Finale、Sibelius、Rosegarden、Notionといった主要な楽譜作成ソフトウェアで、MusicXML形式のファイルを作成・読み込みが可能です。

楽譜の記述フォーマットとしては、他にもMusiXMLというものが存在しますが、MusicXMLとは直接的な関係はありません。また、MusicXというミュージカル・プランニングソフトウェアのファイル形式も、名称が似ていますが、MusicXMLとの互換性はありません。これらの点を理解しておくことが重要です。

MusicXMLの普及を促進するため、MakeMusicはDolet® Pluginsというプラグインを公開しています。このプラグインは、楽譜作成ソフトウェアの独自ファイル形式とMusicXML形式との相互変換を可能にするもので、2012年12月時点では、Finale版とSibelius版が提供されていました。Doletプラグインを利用することで、異なる楽譜作成ソフトウェア間でのデータのやり取りが容易になり、作曲家やアレンジャーのワークフローを効率化できます。

MusicXML形式で記述された楽譜データは、テキスト形式であるため、人間が読解することも可能です。以下に、簡単な楽譜をMusicXMLで表現した場合の例を示します。

xml



Music





1

0


4
4


G
2




C
4

1
quarter



D
4

1
quarter



E
4

1
quarter



F
4

1
quarter





この例では、1小節分のC, D, E, Fの4分音符が記述されています。MusicXMLは、音符の高さ、長さ、調号、拍子記号など、楽譜を構成するあらゆる要素を詳細に記述することができます。

MusicXMLは、楽譜のデジタル化と共有を容易にするための重要なツールであり、音楽制作における様々な場面で活用されています。楽譜の作成、編集、分析、出版など、幅広い用途に対応できる汎用性の高さが特徴です。

関連情報として、以下に公式ホームページと開発者向けページのリンクを掲載します。

公式ホームページ
開発者向けページ

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