My Material Season

My Material Season (マイ・マテリアル・シーズン)

日本の埼玉県草加市で2005年に結成されたメロディックデスメタルバンド。ドラムとピアノを担当するYoshihiro Nozaki、ギターのYuya Sakuraiらを中心に活動を開始した。バンドは独自の音楽スタイルを「ピアノ・ドラマティック・デスメタル」と名付け、メロディックデスメタル特有のヘヴィさと叙情的なメロディに加え、Nozakiによる流麗なピアノ演奏と高速なツーバスドラムを特徴としている。楽曲の大部分はNozakiが作曲を手掛けている。

結成後の活動を経て、バンドは2008年に初のミニアルバム『Eyes Of Enemy』を発表。この作品は全国のメタル関連店舗で流通し、注目を集めた。同年には、Lights out Recordsのコンピレーションアルバム『THE RED HOT BURNING HELL Vol.16』にも楽曲を提供し、アンダーグラウンドシーンでの存在感を確立した。

2009年にはシングル『Commit Suicide in The Paradise Lost』をリリース。同時期に、中心人物のNozakiはバンドの運営基盤として自主レーベル「Sound in Season Records」を設立登記した。このレーベルは、その後の作品におけるレコーディングやマネジメントの中核を担うこととなる。国内外のコンピレーションアルバムにも継続的に参加し、2010年にはブラジルのIMPERATIVE MUSICのコンピレーションに楽曲が収録された。同年、Lights out RecordsのサブレーベルWHITE ASHより1stフルアルバム『Mind of You Fragile in Vitriform』をリリース。このリリースはWHITE ASHが販売・広告を担う一方、実務面はSound in Season Recordsが手掛ける形で行われた。

精力的な活動を続ける中、2010年7月に中心人物であるNozakiが体調を崩し、長期入院を余儀なくされる。この期間、バンドの活動は一時的に停滞したが、2011年3月にNozakiが無事退院し、活動を再開。MySpaceでの新曲公開などを通じて、回復した姿を示した。復帰後、ボーカルにAkihiro Muto、ベースにShimpei Aidaが新たに加入し、中断していた2ndアルバムの制作に着手。2012年4月25日、2ndアルバム『Bridal Aisles Of Tragedy』をリリースした。アルバムリリース後、ギターのMasahiro OzawaとベースのShimpei Aidaが脱退。しかし、脱退後もOzawaはギターソロ、Aidaはベースのアドバイザーとして、レコーディングに参加するなど、バンドとの繋がりを保っている。

新たな体制で活動を続け、2014年3月5日には、日本の新興レーベルWalküre Recordsから3rdアルバム『Awaking To The Piano Dramatic』をリリース。この頃には「ヤングギター」誌にNozakiのインタビューが掲載されるなど、メディアでの露出も増加した。

2016年1月には、約20分に及ぶ大作組曲『Desire in the Black Material』のリリースを発表。ソニー・ミュージックスタジオの阿部充泰氏をマスタリングエンジニアに迎えるなど、サウンドクオリティへのこだわりを見せたこの作品は、制作上の都合からリリースが延期されたものの、同年6月22日に無事発表された。

活動の勢いは衰えず、2020年3月には4thアルバム『Bloody Pains Stigmata』をリリースした。このアルバムも「BURRN!」や「激ロックマガジン」といったメタル専門誌でNozakiのインタビューが掲載され、高い評価を得た。特に「BURRN!」誌の2021年2月号における「総括2020」企画では、収録曲「Punish For My Weakness」が年間ベストチューンの一つに選出された。

2021年6月には、現在進行中の5thアルバム制作を発表。先行シングルとしてミュージックビデオ「Flame Of Destiny」を公開するなど、現在も活発な活動を続けている。

メンバー

バンドの現在のメンバーは以下の通りである。

Yoshihiro Nozaki: ドラム、ピアノ、シンセサイザー。バンドのリーダーであり、全楽曲の作詞・作曲・編曲、レコーディングエンジニアを担当。マルチプレイヤーとして、3rdアルバム以降は一部のギターも演奏している。
Akihiro Muto: ボーカル。2ndアルバム以降に参加。VeiyadraやZEMINENCEなどのバンドでもボーカルを務める。
Yuya Sakurai: ギター、ベース、ヴァイオリン。結成メンバーの一人。カントリーやジャズの分野でも活動しており、4thアルバムでは一部楽曲のみの参加となった。

これまでに在籍した主な旧メンバーには、初期ボーカルのThoru Hasegawa、ギターのMasahiro Ozawa、ベースのShimpei Aidaなどがいる。OzawaやAidaは脱退後もゲスト参加やアドバイザーとして作品制作に関わることがある。過去にはサポートメンバーとしてTetsuhiro Kubota（ギター）、Hiromasa Tanaka（ベース）が参加したこともある。

ディスコグラフィ

ミニアルバム
『EYES OF ENEMY』 (2008)
『Desire in the Black Material』 (2016)
シングル
『Commit suicide in the paradise lost』 (2009)
フルアルバム
『Mind of you fragile in vitriform』 (2010)
『Bridal Aisles Of Tragedy』 (2012)
『Awaking To The Piano Dramatic』 (2014)
『Bloody Pains Stigmata』 (2020)
参加作品
『THE RED HOT BURNING HELL Vol.16』 (2008)
『IMPERATIVE MUSIC COMPILATION VOL.III』 (2010)
『Cataclyzm Vol.1』 (2012)
『We ROCK Vol.39特別付録オムニバスCD』 (2014)

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