My Merry May

My Merry May

『My Merry May』は、KIDより2002年にドリームキャスト用ゲームとして発売された恋愛アドベンチャーゲームです。後にPlayStation 2版も発売され、続編『My Merry Maybe』とセットになった『My Merry May with be』もリリースされました。

概要

本作は、人間そっくりの人工生命体「レプリス」の少女と、彼女の兄代わりとなった少年「渡良瀬恭介」を中心に物語が展開されます。

物語の主題は「成長」。恭介が父親や兄といった越えられない壁を乗り越えようとすることで、ラブストーリーが展開していきます。舞台が5月に設定されたのは、「エンディング付近は雨が良い」という構想から梅雨入り前の時期が選ばれました。

ゲームシステムは一般的な恋愛アドベンチャーゲームと同様で、共通ルートでの選択によってヒロインごとのシナリオに分岐します。エンディングはヒロインごとに複数存在し、一般的にA・B・Cの3種類に分類され、Aがハッピーエンドに相当します。

しかし、ヒロインの一人である「みさお」のAエンディングは、非常に重く悲しい展開であり、多くのプレイヤーに衝撃を与えました。本作では多くの謎が解明されないまま終わるため、続編の『My Merry Maybe』で伏線が回収される形となっています。

あらすじ

主人公である「渡良瀬恭介」は、全寮制の津久見高校に通う高校2年生。アメリカにいる父親から、人型人工生命体「レプリス」の女性型が送られてきます。恭介は彼女を「レゥ」と名付け、兄代わりとして世話をすることになります。

レゥは起動時のトラブルで精神が幼児のようになっており、恭介は戸惑いながらも彼女との生活を始めます。レゥはすぐに恭介の友人たちとも打ち解け、恭介の日常は騒がしく変化していきます。そんな中、兄の恭平が別のレプリス「リース」を連れて帰国します。

登場人物

渡良瀬 恭介（わたらせ きょうすけ）
本作の主人公。津久見高校に通う2年生。
レゥ
声：松岡由貴
恭介のもとに送られてきた女性型レプリス。無邪気で純真な性格で、恭介を「おにいちゃん」と慕います。
榛名 ひとえ（はるな ひとえ）
声：木村まどか
恭介の幼馴染。快活で勝ち気な性格。
吾妻 もとみ（あがつま もとみ）
声：大前茜
大人しく引っ込み思案な恭介の同級生。
杵築 たえ（きづき たえ）
声：黒河奈美
恭介たちの寮母を務める大学生。
結城 みさお（ゆうき みさお）
声：前田ゆきえ
たえの近所に住む中学生。レプリスを恐れています。
リース
声：松岡由貴
恭平が連れてきたレゥと同型のレプリス。落ち着いた性格で、マスターの指示に忠実です。
萩本 亮（はぎもと りょう）
声：栗津貴詞
恭介の悪友。お調子者な性格です。
渡良瀬 恭平（わたらせ きょうへい）
声：大水忠相
恭介の兄。レプリスの研究に携わっています。

音楽

本作の主題歌は以下の通りです。

オープニングテーマ：「BUG?」
作詞、作曲、編曲：ARCHIBOLD
歌：ARCHIBOLD feat.アジ☆コロ
エンディングテーマ：「ナツノ宇宙（ソラ）」
作詞、作曲、編曲：ARCHIBOLD
歌：アジ☆コロ

オープニングテーマの「BUG?」は、右音声が英語、左音声が日本語で異なる歌詞が歌われており、空耳で同じ内容に聞こえるという特殊な構成になっています。これは、生まれたてのレゥと恭介の言語的な断絶を表現したものです。

エンディングテーマの「ナツノ宇宙」は、元々オープニングとして制作されたもので、失恋した少女の心情を歌っています。

関連商品

CD
My Merry May Sound Collections（サイトロン・デジタルコンテンツ）
書籍
マイメリーメイ ビジュアルファンブック（エンターブレイン）
マイ・メリー・メイ アンソロジーコミック（エンターブレイン）
マイ・メリー・メイ (ファミ通文庫)（エンターブレイン）

もう一度検索