N-08B

docomo PRO series N-08B：快適なキー操作とモバイル機能を融合したビジネス向け端末

NECカシオモバイルコミュニケーションズがNTTドコモ向けに開発した第三世代携帯電話(FOMA)端末「docomo PRO series N-08B」は、ビジネスシーンでの利用を想定した、高い機能性と操作性を備えた端末でした。その特徴は、パソコンさながらのキー操作感と、大画面による快適な情報閲覧にあります。

ノートPCライクなキーボードと大画面液晶

本機は、パンタグラフ構造のフルQWERTYキーボードを搭載。キーピッチ約12.7mm、キーストローク約1.2mmと、快適なタッチタイピングを実現していました。キー配列はパソコンとほぼ同じで、直感的な操作が可能でした。4.6インチのフルワイドVGA液晶は、横長のワイド画面で、多くの情報を一度に表示することができました。スティックポインタによる操作にも対応しており、タッチパネルのない設計ながら、直感的な操作性を提供していました。

多彩な通信機能とメール機能

iモードの各種[サービス]]に加え、PCメールにも対応。最大3つのメールアカウントを登録でき、端末内にメールデータを保存できるため、インターネット接続がなくてもメールの送受信が可能です。Wi-Fi]にも対応し、[[無線LAN環境下での高速なインターネットアクセスや、メールの送受信が容易にできました。さらに、本機自体がアクセスポイントとなり、最大4台までの機器をインターネットに接続できるモバイルルーター機能も搭載していました。NEC[[アクセステクニカ]]やバッファロー製のルーターとの連携もサポートしていました。

高機能テキストエディタとリモートアクセス機能

最大5,000文字のテキスト入力が可能なテキストエディタを搭載し、テキスト形式(.txt)で最大3,500件のファイルを保存可能でした。また、NECのホームサーバークライアント「Lui」に対応し、外出先から自宅のパソコンにアクセスし、データの確認やソフトの遠隔操作などが可能でした。Wake-on-LAN対応のルーターと組み合わせることで、自宅のパソコンが電源オフの状態でも遠隔起動させることもできました。

その他の機能と仕様

カメラは有効画素数33万画素のインカメラのみを搭載。スピーカーホンによるハンズフリー通話に対応していましたが、周囲への音漏れを防ぐためにはイヤホンマイクやBluetoothヘッドセットが必要でした。GPS、おサイフケータイ、DCMX、iアプリタッチには非対応でした。連続待受時間は約1000時間、ワンセグ連続視聴時間は約5時間と、バッテリー性能も高く評価できるポイントでした。いくつかのiアプリがプリインストールされていました。

発売時期と歴史

2010年5月18日に発表され、同年8月6日に発売されました。発売当時のドコモの携帯電話市場において、ビジネスユースに特化した、高い機能性を備えた端末として注目を集めました。

まとめ

docomo PRO series N-08Bは、快適なキーボードと大画面液晶、そして豊富な機能を備えた、ビジネスユーザー向けの高度な携帯電話でした。パソコンのような使い勝手とモバイル通信の利便性を両立した、先進的な端末として、当時高い評価を得ていました。モバイルルーター機能も搭載し、幅広い用途で活用できる点が大きな魅力でした。

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