NAVERまとめ

NAVERまとめ（ネイバーまとめ）とは

NAVERまとめは、かつて韓国最大のインターネットサービス会社NAVER Corporationの子会社が運営していたCGM型Webキュレーションサービスです。ユーザーがインターネット上の様々な情報を収集、組み合わせて独自のページを作成し、公開していました。アクセス数に応じてユーザーが広告収入を得られるシステムが特徴でしたが、2020年9月30日にサービスを終了しました。

概要

2009年7月1日にサービスを開始し、キュレーションサイトの先駆けとして知られていました。ユーザーは特定のテーマに基づいて情報を収集し、分類・整理して一つのページにまとめます。この行為が「まとめ」と呼ばれていました。ジャンルは多岐にわたり、リンク集、画像集、雑学集、ニュースのまとめなどが存在しました。

作成されたページは検索エンジンによってクロールされ、一般に公開されていました。しかし、他者のコンテンツを容易に流用できるため、著作権侵害の温床になっているとの指摘もありました。

特徴

NAVERまとめは、「キュレーション・プラットフォーム」と称されていました。編集者の視点や経験に基づいて情報がまとめられるため、閲覧者は膨大な情報を効率的に取捨選択できました。2010年11月からは、まとめページへのアクセス数に応じて作成者に報酬が支払われる制度が導入されました。また、検索エンジン最適化に強く、検索結果の上位に表示される傾向がありました。

沿革

2009年7月 - サービス開始
2010年11月 - 「まとめインセンティブプログラム」開始
2011年3月 - 全面リニューアル
2012年3月 - 「まとめ奨励金制度」新設
2012年5月 - 企業向け「公式まとめ」提供開始
2020年9月 - サービス終了

問題点

著作権侵害

NAVERまとめでは、他人の著作物を無断で使用した「まとめ」が問題視されていました。2011年には、違法アップロードされた動画の「まとめ」を理由にGoogle AdSenseの配信が停止されました。2016年には、同様の問題でDeNAが炎上し、他のキュレーションサイトでも記事の非表示化が進みました。NAVERまとめ運営側のLINEは、権利保護やインセンティブ還元制度を検討しましたが、過去記事については問題ないとの見解を示していました。

著作権侵害の対策が不十分との批判を受け、LINEは2016年12月に対策を導入。「まとめ」を非表示化し、作成者が著作権を侵害していないと証明した場合のみ解除するという方法を取りました。

弁護士の見解では、NAVERまとめで著作権侵害があった場合、LINEも責任を問われる可能性があると指摘されていました。新指針によって著作権侵害は減少するだろうが、法的責任追及の余地は残るとされていました。

NAVERまとめ批判は非表示

NAVERまとめに対する批判的な「まとめ」が、検索結果から除外される措置が取られたことがありました。LINE側は、スパムや品質の低い「まとめ」に対する機械的な処理の結果であると反論しました。

NAVERまとめは、便利な情報収集ツールである一方で、著作権問題や運営側の対応について議論を呼んだサービスでした。

もう一度検索