NEO UNIVERSE/finale

NEO UNIVERSE/finale

「NEO UNIVERSE/finale」は、日本のロックバンドL'Arc〜en〜Cielによる19枚目のシングルで、2000年1月19日にリリースされました。この作品は、約3ヶ月ぶりの新作であり、バンドにとって初の両面A面シングルです。さらに、新たな試みとして、メンバー4人全員が作詞または作曲に関与した唯一のシングルでもあります。

各楽曲の特徴

NEO UNIVERSE

表題曲「NEO UNIVERSE」は、エレクトロ・ポップ要素が強く、打ち込みを活かした明るい楽曲です。作曲者のkenは、過去のインタビューで「周囲から求められる明るい曲に押しつぶされそうになっていた」と述べていますが、本作では意識的にポジティブな曲を作り出しました。歌詞は、2000年という新しい世紀の始まりに向けての現実と夢をテーマとしており、彼の言葉によると「未来に向けたメッセージ」が込められています。この曲は、女優一色紗英が出演する資生堂のCMでも使用され、世の中に強く印象づけられました。

finale

もう一つの表題曲である「finale」は、映画『リング0 バースデイ』の主題歌としても名高いメロディックなバラードです。この楽曲は、暗い雰囲気を持ちながらも深い感情を表現しており、作詞を担当したhydeは、映画のストーリーに共感し、その登場人物の心情を反映させた歌詞を書きました。この曲の原型は2000年よりも前にあったものの、映画の依頼を受けてから改編されました。

カップリング曲

シングルにはカップリングとして、yukihiroが制作したリミックス音源「trick -new wave of japanese heavy metal mix-」と、インストゥルメンタル楽曲「hole」が収録されています。特に「hole」は映画『リング0 バースデイ』の挿入曲として使われ、不穏な空気感を持つ印象的な楽曲です。また、カップリングとしての収録はこのシングルが初めての試みであり、これによりL'Arc〜en〜Cielのシングル作品はより多様性を増しました。

リリースプロモーション

本作のプロモーションとして、資生堂とのコラボレーションがあり、限定版のCDとして非売品の音源が配布されました。また、カウントダウンライブなどで披露されるなど、当時から新たな時代の幕開けに相応しい盛り上がりを見せました。

チャート成績

リリース後、本作はオリコン週間シングルチャートにおいて、初週に首位を獲得し、その後も好調な売れ行きを記録しました。ミリオンセラーにも達し、年間チャートでもTOP10入りを果たすなど、その人気の程を証明しました。特に「NEO UNIVERSE」は2000年代以降のライブでも頻繁に演奏されており、ファンにも愛され続けています。

ミュージックビデオ

「NEO UNIVERSE」のミュージックビデオは、未来的なバーを舞台にした幻想的な内容であり、メンバーの演奏をホログラムで表現する構想が印象的です。一方で「finale」の映像はハワイを背景にしており、多額の制作費が投入された美麗な映像美が特徴です。

まとめ

「NEO UNIVERSE/finale」は、L'Arc〜en〜Cielが持つ音楽的多様性を強く示した作品であり、メンバー全員の独自の視点が融合した楽曲と、その背景にある時代の変化を感じさせる重要なシングルとして評価されています。

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