NEW AKINA エトランゼ

アルバム『NEW AKINA エトランゼ』の概要

『NEW AKINA エトランゼ』は、日本の歌手中森明菜の通算4作目のスタジオアルバムです。このアルバムは1983年8月10日にワーナー・パイオニア（現在のワーナーミュージック・ジャパン）よりリリースされ、LP（L-12580）とカセットテープ（LKF-8080）の2形態で同時発売されました。

背景

本作は、前年に発表された『ファンタジー〈幻想曲〉』から約5か月後に登場し、同年9月28日にはCD（35XL-15）もリリースされました。さらに、11月30日には、スーパーディスクLP（SDM-15010）としても販売されるなど、多様な形式で音楽ファンに届けられました。アルバムの帯には「ヨーロッパ・レコーディング、撮影、そして新しい作家との出逢い。明菜2年目の歴史がここから始まる。」というコピーが印刷されています。

このアルバムに参加した作家には、阿木燿子、財津和夫、谷村新司、細野晴臣、横浜銀蝿などが名を連ね、その新たなコラボレーションが注目されました。シングル曲は収録されておらず、アルバム全体を通じての新しい音楽性が表現されています。ディレクターには、前作から引き続き島田雄三が務めており、特に「アーティスト的志向」という点が強調されています。

また、本作を引っ提げて『RAINBOW SHOWER』という全国コンサート・ツアーが1983年7月23日から開催され、アルバムの普及にも寄与しました。リリース後の1983年10月12日には、本アルバムを基にしたミュージックビデオ『NEW AKINA エトランゼ 中森明菜 in ヨーロッパ』も公開されました。収録曲「少しだけスキャンダル」は、1984年に放送された日本テレビ系のドラマ『瑠璃色ゼネレーション』の主題歌に採用されるなど、広く知られることとなりました。

批評と評価

このアルバムに対する批評も高評価で、週刊シネママガジンの澤田英繁は「新生明菜異邦人」という言葉を使い、明菜の自信に満ちた制作を称賛しました。また、CDジャーナルは「エポックメイクな一枚」と評しています。オリコン週間LPチャートでは、1983年8月22日付で初登場し、最高順位は1位を記録。その後、2週連続でも1位となり、100位以内には合計16週ランクインしました。カセット盤でもオリコンの週間カセットチャートで1位を取り、こちらも19週にわたり100位以内に位置づけられました。1983年度の年間アルバムチャートでは10位に入り、さらに第25回日本レコード大賞でも83アルバム・ベスト10として受賞されるなど、商業的な成功を収めました。

収録曲とクレジット

『NEW AKINA エトランゼ』では、多様な音楽スタイルが展開されており、参加したミュージシャンやスタッフについてもライナー・ノーツに詳細が記されております。リリース履歴や外部リンクも含まれており、より深く作品に触れられる情報が提供されています。

このアルバムは、中森明菜の確立した音楽キャリアの中で、特に重要な位置を占めていることが理解できます。新たな作家陣とのコラボレーションや、アーティストとしての成長を感じさせる一枚として、今後も多くのリスナーに支持され続けるでしょう。

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