NEW HORIZON (東京書籍)

NEW HORIZONの概要

『NEW HORIZON』（ニューホライズン）は、東京書籍が刊行している日本の中学校用の英語教科書です。1966年にその第一版が発売されて以来、3年ごとに改訂が行われ、現在も多くの学校に採用されています。2016年度のデータによると、採択率は33.8%となり、日本国内で発行されている中学校用英語教科書の中ではトップのシェアを誇ります。これに対抗している教科書には、開隆堂の『SUNSHINE』や三省堂の『NEW CROWN』などがあります。

教科書の特徴

『NEW HORIZON』の特筆すべき点は、物語性を持たせたキャラクター設定です。教科書全体を通して同一のキャラクターが登場し、彼らの家族や友人の物語が進んでいく形式を採用しています。これにより生徒たちは、英語を学ぶ際に共通のストーリーに触れながら親しむことができます。改訂によってキャラクターが新しくなることもありますが、通常は過去の版のキャラクターの親族や知人として再登場することが多く、学習の継続性が確保されています。

第15版とその影響

特に注目すべきは、2016年度から2020年度にかけて使用された第15版の改訂です。この版では、登場人物のイラストが従来の素朴なスタイルから、アニメ調の現代的なデザインに変わり、多くの中学生から支持を受けました。特にアメリカ出身のALT（外国語指導助手）であるエレン・ベーカーはSNSを通じて人気キャラクターとなりました。彼女の教え子である伊藤光太は、従来の版に登場した伊藤絵美の弟にあたります。

このようなブレンドされたキャラクター概念の導入は、多くの保護者から意見が寄せられたり、改訂が必要になったりしたため、第16版からはイラストが若干控えめなものに変更されました。

NEW HORIZON Elementary

英語教育が小学校段階から始まる時代に合わせて、『NEW HORIZON Elementary』が2020年度から提供されるようになりました。この教科書は、小学校5年生および6年生向けに設計され、次世代の英語学習に貢献しています。

辞典シリーズ

『NEW HORIZON』には、英和辞典や和英辞典も存在します。初版は1980年に発行され、2020年には最新の第9版が登場しました。これらの辞典も広く利用されており、英語教育において重要な役割を果たしています。

収録された関連書籍

『NEW HORIZON』シリーズの他にも関連書籍がいくつか出版されています。特に大人向けの英語学習者を対象とした『ミライ系NEW HORIZONでもう一度英語をやってみる』や、ダークな未来を描いた『DARK HORIZON』などが挙げられます。これらの書籍は英語学習の枠を超えた魅力を持ち、幅広い世代の読者に親しまれています。

パロディと文化的影響

また、日本のポップカルチャーとの関連性も注目されており、『艦これ』のキャラクターを用いたパロディが公式に発表されています。これは、著作権に配慮した形で行われているため、公式な認知を受けています。

これらの側面から、『NEW HORIZON』はただの教科書ではなく、学生や大人の英語学習においても重要な文化的資源となっています。

もう一度検索