NICAF

NICAF（ニカフ）とは

NICAF（ニカフ、Nippon International Contemporary Art Fair）は、日本で初めて開催された国際的な現代アートフェアであり、その後の日本のアートシーンに大きな影響を与えました。2005年から開催されているアートフェア東京の前身としても知られています。

イベントの目的と設立

NICAFは、「人の心を豊かにする美術の啓蒙と発展」を目的として、1992年にパシフィコ横浜で第1回が開催されました。このアートフェアは、当時としては非常に画期的な試みであり、日本の現代美術市場を育成し、国際的なアートシーンとの交流を深めることを目指していました。

実行委員長には、当時の日本電波塔株式会社（現在の株式会社TOKYO TOWER）社長であった前田福三郎が就任し、総合プロデュースはSCAI THE BATHHOUSE代表の白石正美が担当しました。ギャラリーたかぎの高木啓太郎が前田と白石を引き合わせたことがきっかけとなり、日本には前例のなかった現代美術を中心とする国際的なアートフェアが実現しました。

イベントの変遷

NICAFは、初開催から数年間はパシフィコ横浜で開催されていましたが、第5回（1997年）からは会場を東京国際フォーラムに移し、規模を拡大しながら開催されました。第8回（2003年）まで開催され、その間、日本の現代アート市場の発展に大きく貢献しました。

開催実績

以下に、NICAFの過去の開催実績を示します。

1992年：NICAF YOKOHAMA'92 第1回国際コンテンポラリーアートフェア
1993年：NICAF YOKOHAMA'93 第2回国際コンテンポラリーアートフェア
1994年：NICAF YOKOHAMA’94 第3回国際コンテンポラリーアートフェア
1995年：NICAF YOKOHAMA’95 第4回国際コンテンポラリーアートフェスティバル
1997年：第5回 NICAF '97 Tokyo
1999年：第6回 NICAF '99 Tokyo
2001年：第7回 NICAF '01 Tokyo
2003年：第8回 NICAF '03 Tokyo

NICAFの意義

NICAFは、日本における現代アート市場の形成と国際的なアートシーンとの交流を促進する上で、非常に重要な役割を果たしました。このイベントを通じて、日本のアーティストやギャラリーは国際的な舞台で活躍する機会を得ることができ、また、海外の優れた現代アート作品が日本に紹介されるきっかけとなりました。NICAFの成功は、後のアートフェア東京の開催につながり、日本のアートシーンの発展に大きく貢献しました。

NICAFは、日本の現代アートの歴史において、その黎明期を支えた重要なイベントであり、その功績は今もなお高く評価されています。

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