NKK硬式野球部

NKK硬式野球部について

NKK硬式野球部は、1970年代から2000年代初頭にかけて広島県福山市を拠点に活動していた社会人野球チームです。運営は日本鋼管により行われ、さまざまな大会に出場して多くの成績を残しました。

創部からの歴史

このチームは1969年に日本鋼管の福山製鉄所で「日本鋼管福山野球部」として設立されました。当初はアマチュアチームとして活動し、仲間内で楽しむ同好会のような存在でした。しかし、1973年には川崎市の日本鋼管野球部と同様のレベルのチームに昇格し、都市対抗野球に初めてエントリーしました。

初出場は1973年でしたが、残念ながら1回戦で敗退。その後、1974年には日本選手権に初出場し、見事な活躍で準優勝を果たしました。この好成績を機に、チームはますます力をつけていき、1980年には負けなしで念願の日本選手権初優勝を成し遂げました。1982年にも都市対抗で準優勝を記録し、チームは確固たる地位を築いていきました。

統合と名称変更

1989年には、川崎市の日本鋼管がチーム運営の合理化の一環として自チームをNKK硬式野球部に統合し、チーム名も「NKK硬式野球部」に変更されました。この新名称のもとで1991年に同大会に再び出場し、1995年には都市対抗決勝に進出するも、日本石油に延長10回の激闘の末、サヨナラ負けを喫し、準優勝となりました。

解散とその後

2001年、母体である日本鋼管は川崎製鉄と合併し、新たにJFEスチールが設立されることとなりました。これに伴い、各野球部では新たな体制が始まり、2003年からはJFE東日本硬式野球部とJFE西日本硬式野球部の2チームに集約されることが決まりました。この結果、NKK硬式野球部は2002年シーズンをもって解散することとなりました。解散直前のシーズンには、都市対抗野球でベスト8に進出したものの、活動を終了する運命にありました。

主な戦績

NKK硬式野球部は、都市対抗野球大会に22回出場し、1982年と1995年には準優勝を達成しました。また、社会人野球日本選手権大会にも13回出場し、1980年には優勝を果たしました。さらに、JABA大会でも数多くの優勝を経験し、特に岡山大会では3回、広島大会では7回優勝を獲得しています。

著名な選手たち

このチームは、プロ野球界にも多くの選手を輩出しています。例えば、1975年に広島東洋カープに入団した山根和夫投手や、阪神タイガースに入団した舩木聖士投手など、多くの選手がプロの舞台で活躍しました。特に、黒田真二投手や小川浩一内野手なども注目の選手です。これらの選手たちの活躍は、NKK硬式野球部の名を広める一因となりました。

NKK硬式野球部は、誇るべき歴史と成果を持つチームです。その歩みは、地域の野球界に多大な影響を与えたと言えるでしょう。

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