NOAH “NEW HOPE”

新型コロナ禍が生んだ新たなプロレスの形

『NOAH “NEW HOPE”』は、2020年5月24日からABEMAの格闘チャンネルで生配信されているプロレス中継番組です。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、プロレスリング・ノアの興行が中止や無観客試合を余儀なくされる中、新たなプロレスのあり方を模索する中で誕生しました。キャッチフレーズは「小型リングの次世代TVマッチ」。

低予算で若手を育成する実験的な試み

緊急事態宣言解除後も、感染対策を施した無観客興行は採算性の面から開催が難しい状況が続いていました。そこで、親会社であるサイバーエージェントのテレビスタジオを活用し、ABEMAでの中継という形で、低予算で若手選手を中心とした実験的なプロレスマッチを行うことになりました。この番組は、若手選手の育成と、新たなプロレスファン層の開拓を目指す試みでもあります。

清宮海斗を軸とした熱い戦い

番組の軸となるのは、ノアの若手エースである清宮海斗選手です。清宮選手は、この番組を「夢を実現させる場所」と位置づけ、熱い戦いを繰り広げています。全4試合というコンパクトな構成ながら、見応えのある試合が展開されています。

独自の演出とこだわりの撮影

試合は、シャトーアメーバの第0スタジオで行われます。スタジオの広さの関係上、通常使用するリングよりも一回り小さい5m四方のリングを使用。場外乱闘も、照明設備や撮影スタッフの導線を考慮し、入場口のある一面のみに制限されています。また、撮影スタッフは白い防護服を着用し、感染対策も徹底されています。

実況は市川勝也氏、解説は井上光氏（週刊プロレス）が担当。また、レギュラーゲスト解説として潮崎豪選手も出演しています。ソーシャルディスタンスを考慮し、実況解説は別スタジオからモニターを見ながら行われ、ゲスト解説も別のスタジオから参加するという、新しい形での中継が行われています。

話題を呼んだ清宮選手の武藤敬司選手への対戦希望発言

第1回放送では、清宮選手が試合勝利後に「武藤敬司選手と戦いたい」と発言し、大きな話題となりました。また、「レインメーカー（オカダ・カズチカ選手）をこの体で体感したい」という発言も飛び出し、今後の展開に期待が高まりました。

時間の許す限り試合の振り返りトークも

中継時間内に試合が終わり、時間に余裕ができた場合は、実況解説陣による試合の振り返りトークも行われます。試合の興奮冷めやらぬ中、より深く試合を理解できる貴重な時間となっています。

シーズンごとの番組編成

2020年6月14日、21日には、潮崎豪選手を中心とするビッグマッチ中継『NOAH “GO FORWARD” powered by ABEMA』が配信されました。その後、7月5日からは『NOAH “NEW HOPE”』と不定期で交互に配信されるようになりました。2020年夏以降は、月2回の編成となり、大会名が番組名となっています。

プロレス初心者にも優しい番組構成

ABEMA格闘技チャンネル・プロレス中継担当プロデューサーの舟木商策氏は、「わかりやすさ」を重視し、スマートフォンで視聴することを前提に、カメラアングルやテロップなどを工夫しています。特に、テロップはプロレス初心者をターゲットに、文字の大きさや見やすさを考慮してレイアウトされています。煽りVTR制作は澁澤壯典チームが担当しています。

豪華な出演者陣

実況は市川勝也氏、解説は井上光氏（週刊プロレス）が担当しています。ゲスト解説として、山田邦子さんや松井珠理奈さん（不定期出演、『NOAH “GO FORWARD”』のみ）も出演しており、番組を盛り上げています。

関連番組

『NOAH “NEW HOPE”』の他にも、プロレスリング・ノアの通常大会をABEMAで中継する番組も配信されています。

まとめ

『NOAH “NEW HOPE”』は、新型コロナウイルス感染拡大という困難な状況の中で生まれた、新しいプロレスの形を示す番組です。低予算ながらも、若手選手の育成と、新たなプロレスファン層の開拓を目指すという意欲的な試みは、今後のプロレス界に新たな可能性を示唆しています。


出典：
NOAH “NEW HOPE” Day1

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