NSBベースボールクラブ

NSBベースボールクラブ

大阪府大阪市に本拠を置くNSBベースボールクラブは、日本野球連盟に所属する社会人野球のクラブチームです。その歴史は古く、戦前の1940年にまで遡る、関西社会人野球における歴史ある存在として知られています。チーム名の「NSB」は、かつてチームを支援していた企業である日鉄住金ボルテン株式会社に由来しています。

歴史

チームは1940年、中山製鋼所硬式野球部として創設されました。設立されたその年に、早くも社会人野球の最高峰の一つである都市対抗野球大会に初出場を果たし、並み居る強豪を抑えてベスト4まで勝ち進むという華々しい幕開けを飾りました。しかし、第二次世界大戦の影響もあり、1942年のシーズン終了をもって一時的に活動を休止することとなります。

野球部が再び活動を再開したのは、休止から長い年月を経た1981年です。再始動後、チームは再び力を蓄え、1987年には社会人野球日本選手権大会へ初めて出場。この大会で快進撃を見せ、初出場ながら見事に全国の頂点に立ち、社会人野球界にその名を刻みました。

1999年、当時の不況による経営環境の変化を受け、母体企業による支援体制が見直され、企業チームとしての活動を終えることになりました。しかし、チームの伝統と野球への情熱は失われず、クラブチームへと形態を変え、「中山硬式野球クラブ」として再出発を切りました。クラブチーム化後も活動は継続され、2002年には全日本クラブ野球選手権大会に初めて出場するなど、新たなステージでの歩みを進めました。その後、チーム名は2007年に「中山製鋼野球クラブ」と変更され、さらに2013年には現在の「NSBベースボールクラブ」へと改称され、現在に至っています。

主な成績

NSBベースボールクラブ（前身を含む）は、数々の主要大会で実績を残しています。

都市対抗野球大会: 過去3回出場しており、最高成績は1940年のベスト4です。
社会人野球日本選手権大会: 過去2回出場し、1987年に優勝を果たしています。
全日本クラブ野球選手権大会: クラブチーム化後に3回出場しています。

また、JABA（日本野球連盟）が主催する各種大会でも notable な成績を収めています。

JABAベーブルース杯争奪大会: 1996年 優勝
JABA高砂市長杯争奪大会: 2007年 優勝
JABAびわこ杯争奪社会人クラブ野球大会: 2015年 準優勝

主な出身選手

チームからは、多くの選手がプロ野球界へと巣立っています。中山製鋼時代には、後に広島カープで活躍した市田夏生投手、広島東洋カープに入団した上田好剛投手、横浜ベイスターズに進んだ万永貴司内野手、読売ジャイアンツのユニフォームを着た高野忍外野手などが輩出されました。クラブチームとなってからも、中山硬式野球クラブ出身で福岡ダイエーホークスに在籍した竹岡和宏投手のようなプロ入り選手がいます。

また、プロ野球でのプレー経験を持つ選手がチームに在籍したこともあります。阪神タイガースやオリックス・ブルーウェーブに所属経験のある窪田淳投手も一時期、選手登録されていました（後に退部）。

NSBベースボールクラブは、創設から80年以上の時を経て、企業チームからクラブチームへとその形を変えながらも、大阪そして関西の社会人野球の歴史を紡ぎ続けているチームです。過去の栄光を胸に、現在も全国の舞台を目指して活動を続けています。

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