NTTアイティ

NTTアイティ株式会社（NTT IT CORPORATION）について

NTTアイティは、かつてNTTグループに属していた情報通信技術（ICT）企業です。マルチメディア関連機器や応用システムの開発・販売を主な事業としていました。同社は「人を真ん中に」というコミュニケーションワードを掲げ、技術を通じて人と人とのつながりを重視していました。

沿革

1987年に「エヌ・ティ・ティ インテリジェントテクノロジ株式会社」として設立され、AI事業からスタートしました。その後、HI事業、OCRシステム事業、音声システム事業、画像・通信事業、ファイルシステム事業、医用システム事業など、時代のニーズに合わせて事業領域を拡大していきました。2000年には現在の社名である「エヌ・ティ・ティ アイティ株式会社」に変更しています。2000年代に入ってからは、ソリューションシステム事業、映像コラボレーション事業、ポータルシステム事業など、より高度なシステム開発にも注力しました。

NTTアイティは、NTTソフトウェア、NTTエレクトロニクス、NTTアドバンステクノロジ（NTT-AT）と共に、NTTグループ内で先端技術開発を担う「研究所系4社」の一角を担っていました。NTTの各研究所との連携も深く、研究開発で生まれた先進的な技術を社会実装することを使命としていました。

2017年4月1日、NTTソフトウェア株式会社を存続会社とする吸収合併により、NTTアイティは解散しました。合併後、NTTソフトウェアは商号をNTTテクノクロス株式会社に変更し、NTTアイティの事業はNTTテクノクロスに引き継がれました。

事業分野

NTTアイティは、以下の幅広い分野で事業を展開していました。

マジックコネクト事業：リモートアクセスVPNソリューションを提供
ミーティングプラザ事業：Web会議ソリューションを提供
メディアアナリティクス事業：メディア分析ソリューションを提供
画像事業：画像処理関連のソリューションを提供
音声事業：音声処理関連のソリューションを提供
ヘルスケア事業：健康管理システムや遠隔健康相談サービスを提供
メディア・インテグレーション事業：メディア関連の統合ソリューションを提供
サイネージ事業：デジタルサイネージ関連のソリューションを提供

主要製品

NTTアイティは、以下のような多様な製品・サービスを提供していました。

マジックコネクト：USBキーによるリモートアクセスVPN
ミーティングプラザ：高機能Web会議ソリューション
スマートテレワーク：クラウド型テレワーク支援サービス
ひかりサイネージ：Android端末向けデジタルサイネージサービス
ビアプラッツ（viaPlatz)：動画マニュアル配信クラウドサービス
サイバー先生：学校向け電子黒板・タブレット連携システム
メディアオーケストラ／ボード：動画共有・コメントシステム
超高速IPビデオシステム：高品質・低コストな映像制作ソリューション
ADVICE：電話音声によるインターネットアクセスプラットフォーム
VoiceMall：音声版SaaS
SpeechRec：音声認識ソフトウェアライブラリ
FutureVoice Ex：高機能音声合成ソリューション
HM-neo：総合健康管理支援システム
ひかり健康相談：遠隔健康相談サービス
介護予防システム：高齢者向け自立支援システム
ストレスチェックWebシステム：Web型ストレスチェックシステム
住民健診システム：自治体向け健康管理システム
地域医療連携システム：医療機関向け連携システム
評Ban：評判情報解析サービス
InfoBee/iS：サイト内検索エンジン
DTU：汎用通信アダプタ
MagicFinder/W：電子透かし画像認識システム
MagicFinder/Gate：電子透かし認証システム
tenoripop：インタラクティブ映像インターフェース

これらの製品・サービスは、ビジネス、教育、医療、自治体など、幅広い分野で活用されていました。

外部認証

NTTアイティは、品質マネジメントシステムに関するISO 9001と、情報セキュリティマネジメントシステムに関するISO 27001の認証を取得していました。

まとめ

NTTアイティは、情報通信技術を通じて社会に貢献した企業でした。先端技術開発で培った技術力と、顧客ニーズに応える柔軟な発想力で、多くの革新的な製品・サービスを生み出しました。現在はNTTテクノクロスにその事業が引き継がれていますが、NTTアイティが残した技術と精神は、今後も受け継がれていくことでしょう。

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