NTTファイナンス

NTTファイナンス株式会社について

NTTファイナンス株式会社は、東京都港区に本社を構える日本電信電話（NTT）グループの傘下にある金融会社です。主にキャッシュ・マネジメント・システム（CMS）、ビリングサービス、クレジットカード、アカウンティングサービスなどを提供し、NTTグループ全体の資金運用や投資案件への資金融通を行っています。

設立の経緯と過去の課題

1985年に設立されたNTTファイナンスは、NTTの民営化後に誕生した第一号のグループ企業であり、NTTグループの金融活動の中心的役割を担っています。設立当初はエヌ・ティ・ティ・リース株式会社としてスタートし、その後、複数の事業展開を経て、現在の社名に変更しました。金融市場における厳しい環境に直面した時期もあり、特に2008年のリーマン・ショック以降は、収益面や財務面に悪影響を及ぼしました。2009年度には223億円の赤字に転落し、その後も様々な課題に取り組む必要がありました。しかし、NTTグループからの支援により、2011年度には黒字に回復しました。

主要なサービス内容

キャッシュ・マネジメント・システム（CMS）: NTTグループ全体の資金管理を担い、効率的に資金を運用する仕組み。
ビリングサービス: NTT東日本、NTT西日本、NTTコミュニケーションズ、NTTドコモとの連携により、請求業務を一本化するサービスの提供。
クレジットカードサービス: NTTグループカードなど、支払いの利便性を向上させるためのカード事業。
アカウンティングサービス: NTTビジネスアソシエから継承した、財務管理や帳簿記録などのサービス。

特に、2012年の料金請求業務の一本化や「たばねて」支払いが可能なtabalまるごと決済の開始は、顧客にとって大きな利便性を提供しましたが、2020年にサービスは終了しました。

沿革

1985年からの沿革には、さまざまなビジネスの成長や変遷があります。1990年代には国際ファイナンス事業やクレジットカード事業を展開し、2000年代には電子商取引企業への決済代行を開始。その後、様々な環境の変化に対応し、会社の再構築やサービスの見直しを行ってきました。特に、2020年代には国内外でのリース事業をNTT・TCリースに譲渡し、事業の一元化を進めました。

最新の動きとして、2023年にはNTTグループカードのサービス終了が発表され、今後の方向性への変更が予想されます。さらに、NTTファイナンスはパーパス、ビジョン、バリューズを制定し、今後の企業戦略や社会的な役割に焦点を当てています。

小結

NTTファイナンスは、NTTグループの金融関連業務を担い、常に変動する経済状況においてもその役割を果たしています。今後も多様なニーズに応えるサービスを提供し、グループ全体の成長に貢献することが期待されます。

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