NTT関東硬式野球部

NTT関東硬式野球部の軌跡

NTT関東硬式野球部は、千葉県船橋市に拠点を置く社会人野球チームで、日本野球連盟に加盟していました。その起源は1960年に遡り、当初は日本電信電話公社の関東地域の球団として設立されました。チーム名は「電電関東硬式野球部」であり、設立当初、練習施設は千葉県船橋市飯山満町にありましたが、選手の多くは千葉市内の千葉支店に勤務していたため、公式の本拠地登録は千葉市にされていました。

1962年には都市対抗野球大会に初出場し、その後1969年に初優勝を果たします。この優勝はチームにとって大きなモメントとなり、1975年にも再び都市対抗野球で優勝を達成しました。この時期には、チームの実力も飛躍的に向上し、他の大会での活躍も見られました。

1985年に電電公社が民営化されると、チーム名も「NTT関東硬式野球部」に改称されました。この改名は、プロ野球における他のNTTグループのチームが統合される中で、NTT関東硬式野球部も新たな時代に突入したことを示していました。

1997年には本拠地を千葉県船橋市に移し、以降も多くの大会に参戦しました。だが、1999年にNTTグループが再編されると、NTT関東硬式野球部は統廃合の措置を受け、その成果を残した後に解散が決定されました。

特に伝説的な試合とされるのが、廃部直前の1998年に行われた日本選手権決勝です。この試合では、相手チームの日本生命が福留孝介選手を引き連れ、逆転に次ぐ逆転の激闘が繰り広げられました。最終的に沖原佳典選手のサヨナラ打が決まり、NTT関東硬式野球部は感動的な優勝を遂げます。この勝利は、チームが歴史を閉じる際の最後の栄光となりました。

1998年のシーズン終了をもって、NTT東日本硬式野球部に吸収される形で解散し、多くの選手が移籍しました。その中で、数名はプロ野球チームへと進むこととなり、その屋号はプロ野球界にも広がっていきました。

設立からの沿革

• - 1960年: 電電関東硬式野球部として千葉県千葉市に創部。
• - 1962年: 都市対抗野球大会に初出場。
• - 1969年: 都市対抗野球で初の優勝。
• - 1974年: 日本選手権に初出場。
• - 1975年: 都市対抗野球で2度目の優勝。
• - 1985年: NTT関東硬式野球部に改称。
• - 1997年: 本拠地を船橋市に移転。
• - 1998年: 日本選手権で初優勝、解散。

主な大会成績

• - 都市対抗野球大会: 出場17回、優勝2回（1969年、1975年）
• - 社会人野球日本選手権大会: 出場6回、優勝1回（1998年）
• - JABA北海道大会: 優勝2回（1982年、1985年）
• - その他の大会でも優勝歴が数多く残っています。

NTT関東硬式野球部は、試合に限らず、多くの選手をプロ野球界に輩出し、その足跡は日本の社会人野球の中でも重要な位置を占めています。

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