Narci-rhythm

郷ひろみ、ディスコサウンド全開の代表作『Narci-rhythm』

1978年、日本の音楽シーンに新たな旋風を巻き起こしたアルバム『Narci-rhythm』（ナルシ・リズム）。人気絶頂期の郷ひろみが、前作『THE BEST 郷ひろみ』からわずか1ヶ月後、オリジナルアルバムとしては『ピラミッドひろみっど』から7ヶ月ぶりに発表した本作は、当時流行していたディスコサウンドを前面に押し出した、彼の代表作の一つと言えるでしょう。

アルバム全体を彩るディスコビートは、郷ひろみの魅力をさらに際立たせ、聴く者の心を掴んで離しません。各楽曲は、洗練されたアレンジと、郷ひろみの伸びやかでパワフルなボーカルが見事に融合。聴き応えのある、充実した内容となっています。

楽曲制作には、阿木燿子氏や島武実氏といった、日本の音楽史に名を刻む作詞家、そして作曲・編曲には穂口雄右氏と、豪華な顔ぶれが参加。彼らの才能が結集した楽曲群は、時代を超えて愛される名曲揃いです。

特に注目すべきは、アルバムに収録されている楽曲の多彩さです。アップテンポで踊りたくなるような楽曲から、しっとりとしたバラードまで、幅広い音楽性が感じられます。それぞれの楽曲は、異なる魅力を持ち、リスナーを飽きさせません。

例えば、「ZONE・亜熱帯」や「METAL POINT」、「FLASH」などは、ディスコサウンドを存分に楽しめる代表的な楽曲と言えるでしょう。一方、「HELL OR HEAVEN（地獄か天国）」や「NARCISSUS（ナルシス）」、「奇しくも はかなくも おかしくも悲しい物語」などは、郷ひろみの歌唱力を堪能できる、聴きごたえのあるバラードです。「SIDE ONE SIDE」や「HIGHWAY TROUBLE」といった楽曲も、アルバム全体のバランスを絶妙に保つ役割を果たしています。

そして忘れてはならないのが、27thシングル表題曲「林檎殺人事件」です。この楽曲は、アルバムに収録されている楽曲の中でも特に人気が高く、郷ひろみの代表曲の一つとして広く知られています。

さらに、『Narci-rhythm』には、TBS系列水曜劇場枠ドラマ『ムー一族』の劇中歌として使用された楽曲も収録されています。ドラマの雰囲気と見事にマッチしたこの楽曲は、アルバム全体の魅力をさらに高めるアクセントとなっています。

1991年にはCD規格での再発売も行われ、現在でも多くのファンに愛され続けている『Narci-rhythm』。その魅力は、時代を超えて色あせることなく、聴く者の心を掴み続けるでしょう。郷ひろみのディスコサウンド全開のアルバムとして、そして日本の音楽史における重要な一枚として、これからも多くの人に語り継がれていくに違いありません。

収録曲一覧

ZONE・亜熱帯 (作詞：島武実、作曲・編曲：穂口雄右)
METAL POINT (作詞：島武実、作曲・編曲：穂口雄右)
HELL OR HEAVEN（地獄か天国） (作詞：阿木燿子、作曲・編曲：穂口雄右)
SIDE ONE SIDE (作詞：島武実、作曲・編曲：穂口雄右)
HIGHWAY TROUBLE (作詞：阿木燿子、作曲・編曲：穂口雄右)
NARCISSUS（ナルシス） (作詞：島武実、作曲・編曲：穂口雄右)
FLASH (作詞：島武実、作曲・編曲：穂口雄右)
ホルス伝説 (作詞：阿木燿子、作曲・編曲：穂口雄右)
奇しくも はかなくも おかしくも悲しい物語 (作詞：阿木燿子、作曲・編曲：穂口雄右)
林檎殺人事件 (作詞：阿久悠、作曲・編曲：穂口雄右) ※27thシングル表題曲、TBS系ドラマ『ムー一族』劇中歌

このアルバムは、郷ひろみの音楽性と、当時の音楽シーンのトレンドが見事に融合した、まさに時代を象徴する一枚と言えるでしょう。

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