Notepad++とは？意味をやさしく解説 - サードペディア百科事典

Notepad++について

Notepad++は、Microsoft Windows上で動作する、フリーでオープンソースのテキストエディタです。その特徴は、軽量でありながら高機能である点です。プログラミングから日常的なテキスト編集まで、幅広い用途に対応できるため、多くのユーザーに利用されています。

歴史

Notepad++は、2003年9月に台湾のプログラマー、侯今吾氏によって開発が開始されました。当時、侯氏は職場で使用していたテキストエディタの動作が遅いことに不満を感じており、より高速で効率的なエディタを求めていました。そこで、Scintillaというコンポーネントを基盤に、C++を用いてNotepad++の開発を始めたのです。この開発は、会社からは承認されなかったため、侯氏が個人的な時間を使って進められました。

当初、Notepad++はWindows専用のアプリケーションとして開発されました。macOSやUNIXへの移植も検討されましたが、最終的には断念されています。2003年11月には、SourceForgeで公開されました。

2010年、アメリカ政府は、アメリカを拠点に開発されているオープンソースプロジェクトに対し、特定の国々からのアクセスを禁止する措置を講じました。これに対し、Notepad++の開発者は、自由ソフトウェアの理念に反するとして、アメリカの司法管轄権から離脱することを決定しました。

2011年には、Lifehackerによって「Windows向けの最高のプログラミングテキストエディタ」と評価され、2014年には読者投票で「最も人気のあるテキストエディタ」に選ばれました。

2015年には、SourceForgeから完全に撤退し、コミュニティフォーラムはNodeBBへ、バグトラッカーはGitHubへと移行しました。

詳細

Notepad++は、カスタマイズ可能なGUIを備え、効率的なバイナリを提供することを目指して開発されました。Scintillaコンポーネントをベースとし、C++で記述されています。パフォーマンス向上のため、STLをWin32 APIコールとして使用しています。

Scintilla自体は複数行にわたる正規表現の検索と置換をサポートしていませんが、Notepad++では、この問題を解決するためのプラグインが用意されています。

特徴

Notepad++には、以下のような多くの機能と特徴があります。

- マクロとプラグイン: 様々なテキスト変換オプションを提供するTextFXプラグインがデフォルトで含まれています。また、ユーザーが独自にプラグインを作成することも可能です。
- 自動補完: 言語やファイルの種類に応じた自動補完機能があります。
- ブックマーク: テキスト内の特定の場所をブックマークできます。
- シンタックスハイライト: 様々なプログラミング言語の構文を色分けして表示します。括弧やインデントのハイライトも可能です。
- 正規表現による検索と置換: 強力な正規表現を用いた検索と置換が可能です。
- 画面分割: 複数ファイルを並べて表示したり、同じファイルを分割して表示したりできます。スクロールの同期も可能です。
- ズーム: テキストの表示サイズを拡大・縮小できます。
- スペルチェッカ: テキストのスペルミスをチェックできます（Aspellが必要）。
- Hex編集: テキストを16進数で表示し編集できます（標準プラグイン）。
- タブエディタ: 複数のファイルをタブで管理できます。
- FTPブラウザ: FTPサーバー上のファイルを編集できます（標準プラグイン）。
- 多様な文字コードのサポート: さまざまな文字コードのテキストを扱うことができます。
- 自動アップデート: 常に最新のバージョンを利用できます。
- シンタックスハイライト: 多数のプログラミング言語に対応しています。ユーザー定義言語により、独自のシンタックスハイライトを定義することも可能です。

これらの機能により、Notepad++はプログラマーだけでなく、テキスト編集を頻繁に行う多くのユーザーにとって不可欠なツールとなっています。

まとめ

Notepad++は、その使いやすさと豊富な機能により、テキストエディタの中でも特に人気が高いソフトウェアです。プログラミングから日常的なテキスト編集まで、幅広い用途で活躍するNotepad++は、今後も多くのユーザーに利用され続けるでしょう。

参考情報

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