OH砲

OH砲（OHほう）

概要

日本プロ野球におけるOH砲は、主に王貞治と張本勲の2名からなるコンビを指します。この愛称は、かつての名コンビON砲（王貞治と長嶋茂雄）を基に、長嶋の位置に張本を当てはめたことから生まれました。王と張本はどちらも1940年生まれであり、1959年にプロ野球デビューを果たしています。引退後も両者は非常に仲が良く、家族ぐるみでの交流が続いています。

1975年のシーズンには王は打率.285、33本塁打という成績を残しましたが、13年連続で守っていた本塁打王の座を田淵幸一に譲りました。しかし、1976年と1977年の2年間においては王が本塁打王と打点王の二冠を獲得し、1976年には通算715号本塁打を記録、1977年にはハンク・アーロンのメジャーリーグ記録を破る通算756号本塁打を達成しました。

一方、張本は直接的なタイトル獲得こそなかったものの、1976年には打率.355でリーグ2位、22本塁打を放ち、1977年には打率.348で24本塁打を記録しました。さらに、デーブ・ジョンソンが日本野球に適応して打率.275、26本塁打を残したこともあり、ジャイアンツの打線はリーグでも屈指の強力さを誇るようになりました。この結果、読売ジャイアンツは前年の最下位からセントラル・リーグ連覇を達成しました。

張本はその後も1978年に打率.309、21本塁打を記録しましたが、1979年には打率.263、8本塁打にとどまり、この年のオフにロッテオリオンズへと移籍することになります。こうしてOH砲の時代は幕を閉じました。このコンビは王の現役生活が終盤を迎えていたことと、張本の在籍期間が短かったために、ON砲のように広く知られることはありませんでした。

東映フライヤーズ時代

OH砲は、東映フライヤーズ時代の張本勲と大杉勝男のコンビについても言及されます。この2人は他球団投手に大きな脅威を与えました。1970年には、張本が打率.383、34本塁打、100打点で首位打者に輝き、大杉も打率.339、44本塁打、129打点で本塁打王と打点王を獲得しました。二人ともに自己最高の成績を残し、この時期の強力な打線は多くのファンに記憶されています。

年度別打撃成績

以下は主な年度別の打撃成績です。当時のリーグ内での地位を示すため、太字でリーグ1位やリーグ優勝を記しました。

このように、OH砲は日本プロ野球の歴史に残る名コンビであり、彼らの活躍は現在でも多くのファンに語り継がれています。王と張本、そして大杉の個々の成績や彼らのチームとしての力が、ファンや野球界に与えた影響は計り知れません。

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