ON THEATER 爆笑探偵団

ON THEATER 爆笑探偵団：北海道の役者たちが織りなす、笑いとミステリーの融合

2006年7月22日、北海道文化放送（UHB）で放送された「ON THEATER 爆笑探偵団」は、FNSソフト工場枠で放送された、異色のサスペンスミステリークイズ番組です。爆笑問題が探偵役を務め、舞台上で犯人を推理しながらアドリブトークを繰り広げる、まさに笑いとミステリーの融合作品。番組の最大の特徴は、3ヶ月間の稽古を積んだ札幌の地元の役者の中から、犯人が選出されている点です。

番組は、3つの事件を軸に展開されます。各事件は、本格的なミステリー仕立てで、視聴者は謎解きに参加しながら、犯人を特定する試みとなります。番組は視聴者を飽きさせない工夫が凝らされており、特に1話と2話の間に挟まれる爆笑探偵のアフタートークや、エンディングでの田中裕二のコメントは、番組の大きな魅力となっています。エンディングでは、田中裕二がシリーズ化への意欲を示唆する発言も飛び出し、視聴者の期待を高めました。

3つの事件：嵐の山荘、フレンチレストラン、そして女子アナ

番組は3つの事件で構成されており、それぞれ異なる舞台設定と個性豊かな登場人物が特徴です。

1. 嵐の山荘殺人事件

嵐の吹き荒れる山荘で、岡本省吾が殺害されます。遺されたのは「S-41-AB」と書かれた逆さにした木彫りの熊。爆笑問題扮する探偵と、山荘の管理人である田中裕二は、犯人を追って事件の真相解明に挑みます。この事件には、個性豊かな登場人物が多数登場し、視聴者は彼らの言動から犯人を推理することになります。

2. フレンチレストラン殺人事件

舞台は、札幌のススキノにあるフレンチレストラン。従業員である桐原満夫が何者かに殺害される事件が発生します。高級レストランを舞台に、従業員や客など、それぞれの思惑が交錯する中、事件の真相が明らかになっていきます。登場人物には、コールガールや会社経営者など、様々な立場の人物が登場し、事件に絡む様々な要素が盛り込まれています。

3. 女子アナ個人情報流出事件

この事件では、北海道文化放送の女性アナウンサーが事件の中心に据えられています。具体的な事件の内容は伏せられていますが、個人情報流出という現代社会における問題を取り上げていることがうかがえます。

キャストとスタッフ：北海道の演劇界から豪華顔ぶれ

番組には、札幌を拠点に活動する多くの実力派俳優が出演しています。ワクチン、劇団イナダ組、札幌スーパーギャグメッセンジャーズなど、複数の劇団に所属する俳優陣がそれぞれの個性と才能を遺憾なく発揮しています。また、当時UHBアナウンサーだった藤島昌子が「正解を告げる女」として出演していることも番組の大きな特徴となっています。

スタッフ陣も、共同テレビジョンやユープロダクションなど、数多くのテレビ番組制作に携わってきたベテランスタッフによって構成されており、番組クオリティの高さを支えています。

DVD化とその後：再び視聴したい声も

「ON THEATER 爆笑探偵団」は、2007年9月19日にポニーキャニオンからDVD-BOXとして発売されました。放送終了後も、その独特な魅力から高い人気を誇り、シリーズ化を望む声も多く寄せられました。笑いとミステリー、そして北海道の演劇界の才能が凝縮されたこの番組は、現在でも多くのファンに愛され続けています。

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