ONE PIECE FILM STRONG WORLD

『ONE PIECE|ONE_PIECE FILM STRONG WORLD』

『ONE PIECE|ONE_PIECE FILM STRONG WORLD』は、2009年12月12日に公開された日本のアニメーション映画で、東映アニメーションが手掛けた作品です。これは、人気漫画『ONE PIECE|ONE_PIECE』を原作とする劇場版シリーズの第10作目で、特に第34回日本アカデミー賞で優秀アニメーション作品賞を受賞し、注目を集めました。また、アヌシー国際アニメーション映画祭やオタワ国際アニメーションフェスティバルの競技部門にも出品されている、アニメーション界における重要な作品です。

概要

本作は『ONE PIECE|ONE_PIECE』アニメ放送10周年を記念する作品でもあり、原作者である尾田栄一郎がストーリーを書き下ろした初の劇場版です。尾田はもともと製作に関与することを断っていましたが、主題歌のアーティストがMr.Childrenだった際にプロジェクトに参加することを決めました。尾田はその後もコスチュームやクリーチャーデザインにまで携わり、最終的に製作総指揮を務めることになりました。また、監督にはテレビアニメでの経験を持つ境宗久が起用され、音楽を小西康陽が担当しました。

製作にあたっては、尾田がシナリオを一から書き直すという大規模な見直しが行われ、当初の案から現在のストーリーへと形が整えられました。本作では、シナリオ内容が深く原作と結びついており、原作のキャラクターやストーリーに対するリスペクトが感じられます。特に映画のボスキャラである金獅子のシキは、映画公開前から本編に登場しており、尾田特有の「原作者である自分にしかできないこと」を意識した作りとなっています。

公開の反響

公開直前に記録的な前売り券が売れ、当映画は初日興行収入が5億5,300万円に達し、これまでの東映アニメ映画では最高のスタートを切りました。2日間の週末興行収入合計は10億3,800万円となり、観客動員数は82万人にのぼりました。この映画は特に2009年の日本の映画興行成績においても重要な成果をもたらし、続く週末では2週連続で興行収入第1位を記録し、観客の高い関心を集めました。

登場キャラクター

本作には、麦わらの一味の主要メンバーが登場します。彼らは冒険の中でそれぞれの目標に向かって進んでいきます。例えば、主人公のモンキー・D・ルフィは海賊王を目指し、剣士ロロノア・ゾロは世界一の大剣豪を志しています。また、ナミは天候を操る技術で物語に重要な役割を果たします。

敵対する金獅子のシキは、かつての海賊王に並ぶ伝説の海賊として描かれており、彼との対決が物語のクライマックスを形成します。シキの部下たちも個性的で、多様なキャラクターがストーリーを引き立てています。

ストーリーの核心

物語は、麦わらの一味が「偉大なる航路（グランドライン）」を旅する中で、彼らの故郷「東の海（イーストブルー）」が襲撃されているというニュースから始まります。シキという空飛ぶ海賊がナミを誘拐し、一味はサニー号と共に空の島メルヴィユに落ちてしまいます。そこでは凶暴な生物たちが生息し、一味は仲間を取り戻すため、シキとの壮絶な戦いに挑むことになります。

この映画は、複雑な人間模様や感動的なストーリー展開を通じて、観る者に深い感情を呼び起こす作品となっており、劇場版多くのファンから支持を受け続けています。『ONE PIECE|ONE_PIECE FILM STRONG WORLD』は、アニメの枠を超え、多くの人々に愛される作品として生まれ変わることに成功したのです。

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