OS-1

OS-1（オーエスワン）とは

OS-1（オーエスワン）は、株式会社大塚製薬工場が製造・販売している経口補水液です。消費者庁長官から個別評価型病者用食品として許可されており、脱水症状時の食事療法に用いられます。製品名は、開発番号であるOS（Oral Rehydration Solution）の1番目のシリーズ製品であることに由来します。

開発の背景

脱水症状、特に嘔吐や下痢を伴う病的な脱水時には、水分だけでなく電解質も大量に失われます。このような状態に対しては、本来点滴による水分と電解質の補給が必要ですが、小児への長時間の点滴は難しく、また、熱中症などで医療機関が遠い場合もあります。

そこで、経口で簡便に水分と電解質を補給する経口補水療法が重要になります。OS-1は、アメリカ小児科学会の指針に基づいて開発された製品であり、医学的・栄養学的な効果が認められたことで、個別評価型病者用食品としての許可を得ました。

製品の種類と用法・用量

OS-1には、500mLと280mLのペットボトル、200gのゼリータイプ（高齢者や咀嚼・嚥下困難者向け）、そして水に溶かして使用する粉末タイプ（1L用30g、500mL用15g）があります。いずれのタイプも成分濃度は同じであり、用法・用量も共通です。

1日あたりの摂取量の目安は以下の通りです。

乳児：体重1kgあたり30～50mL（g）
幼児：300～600mL（g）
学童以上（成人含む）：500～1000mL（g）

使用上の注意点

OS-1は、脱水症状時の食事療法を目的とした特別用途食品であり、日常的な水分補給や軽度の発汗状態での利用は想定されていません。普段から飲用すると腎臓に負担をかける可能性があり、また、過剰に摂取しても熱中症の予防には適しません。脱水状態が予見される際に、医師の指導のもと、適量を少量摂取することが推奨されます。

製品ラベルには、「医師から脱水状態時の食事療法として指示された場合に限りお飲みください。医師、薬剤師、看護師、管理栄養士の指導に従ってお飲みください。食事療法の素材として適するものであって、多く飲用することによって原疾患が治癒するものではありません。」という注意喚起が明記されています。

販売場所

OS-1は、以下の限られた場所でのみ販売されています。

病院内の売店、コンビニエンスストア、自動販売機
調剤薬局
ドラッグストア
大塚製薬の通販サイト「オオツカ・プラスワン」（粉末タイプはここでのみ販売）

ポカリスエットとの違い

大塚製薬グループの大塚製薬からは、イオン飲料「ポカリスエット」が販売されていますが、こちらは日常生活やスポーツ時の水分補給に最適化されています。異常な脱水状態時にスポーツドリンクを摂取すると、電解質濃度の低さから低ナトリウム血症や水中毒を引き起こす危険性があり、特に乳幼児は注意が必要です。そのため、脱水症状時にはOS-1のような経口補水液を選択する必要があります。

CM出演者

OS-1のCMには以下の出演者がいます。

所ジョージ：過去に熱中症で救急搬送された経験からCMキャラクターに起用
レイチェル・チャン（ナレーション）

関連情報

経口補水液
脱水 (医療))
ポカリスエット

外部リンク

経口補水液オーエスワン（OS-1） | 大塚製薬工場
オーエスワン｜大塚製薬

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