OSE (航空機)

EDO OSE

EDO OSEは、アメリカのEDO社が設計し、アメリカ海軍に向けて開発された単座の水上観測機です。この機体は、海軍が発注したことにより誕生しましたが、最終的には配備されることはありませんでした。しかし、ミッションに応じて多様な役割を担うことを意図した設計が特徴です。

機体の概要

EDO OSEはEDO社にとって最初の航空機であり、観測、対潜哨戒、捜索救難といった幅広い任務に対応することを目的にしています。最初に開発された試作機XOSE-1は1946年に初飛行を実施し、試験を経て海軍に採用されることになりました。しかし、量産型のOSE-1が製造されたものの、戦場で活躍することはなかったのです。

開発の経緯

EDO・エアクラフト社は国内で水上機のフロートを製造する会社として設立され、1946年には自社製の機体としてEDO OSEを設計しました。最初の試作機であるXOSE-1は二機が製造され、そのうちの一機は後に練習機のXTE-1に改装されました。しかし、量産予定だったTE-2は製造前にキャンセルされる運命を辿ります。

設計の特徴

XOSE-1は、片持ち式低翼配置の主翼を持ち、翼端には固定的な補助フロートがあります。また、中央に主フロートが配置され、艦上への収納時には主翼を折りたたむことができる設計です。特にユニークなのは、主翼下に取り付けられた「救難用カプセル」で、1名の人員を収容できるよう設計されていました。このカプセルは特に航空救難任務での活用を意図していました。

各型について

EDO OSEには複数のバリエーションがあります。初代のXOSE-1は2機が製造され、これを基に単座偵察水上機のS2E-1が計画されました。その後、XOSE-1に改称され、最終的には量産型のOSE-1が製造されました。また、複座水上練習機のXTE-1や複座偵察水上機のXOSE-2なども存在しましたが、いずれも量産には至っていないのが現実です。

要目

• - 乗員: 1名
• - 全長: 9.47 m
• - 全幅: 11.57 m
• - 全高: 4.55 m
• - 空虚重量: 1,802 kg
• - 全備重量: 2,751 kg
• - 最大離陸重量: 2,520 kg
• - エンジン: 1 × レンジャー V-770 レシプロエンジン（550 hp）
• - 最大速度: 319 km/h
• - 巡航高度: 6,800 m
• - 航続距離: 1,448 km
• - 武装: 0.5インチ（12.7mm）の重機関銃2丁および爆弾

EDO OSEは、その独特な設計と多用途性から、航空機史において特別な位置付けを持ちながらも、実戦に投入されることはありませんでした。そのため、アメリカ海軍の航空機の中ではあまり知られていない存在でありながら、航空機の進化に寄与した重要なモデルといえます。

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