OUGホールディングス

OUGホールディングス株式会社

OUGホールディングス株式会社は、水産物を中心とした食関連事業を展開する企業の純粋持株会社です。西日本を基盤とし、大阪市中央卸売市場をはじめとする主要な市場で水産物卸売を担う株式会社うおいちや、食品専門商社である株式会社ショクリューなど、多様な事業会社を傘下に持ち、食のサプライチェーン全体にわたる幅広いビジネスを展開しています。

沿革

同社の歴史は、第二次世界大戦中の統制経済下における水産物流通組織に源流を持ちます。1944年6月に大阪魚類統制株式会社が創立され、戦後の1946年6月には株式会社大魚組が設立されます。株式会社大魚組は、翌1947年8月に大阪魚株式会社へ、さらに1948年3月には大阪魚市場株式会社へと商号を変更しました。中央卸売市場における水産物の荷受会社として事業を拡大し、1961年10月には大阪証券取引所の市場第二部へ上場を果たします。その後も成長を続け、1991年3月には同取引所の市場第一部へ指定替えとなりました。

組織形態が大きく転換したのは2006年10月です。会社分割の手法を用いて純粋持株会社体制へ移行し、従来の大阪魚市場株式会社はOUGホールディングス株式会社へ商号を変更しました。従来の主たる事業であった荷受事業は、この分割によって新設された完全子会社である旧大阪魚市場株式会社が承継することになりました。この新体制下でグループ再編が進められます。2007年10月には、子会社の旧大阪魚市場株式会社が、和歌山魚類株式会社と滋賀県魚市場株式会社を吸収合併し、現在の株式会社うおいちが誕生しました。また同時期に、株式公開買付け（TOB）を実施し、大栄太源株式会社を完全子会社化しました。さらに、この大栄太源株式会社は2008年4月に株式会社スイチョクとやまは食品株式会社を吸収合併し、現在の食品専門商社である株式会社ショクリューへと発展しました。上場市場に関しては、2013年7月の東京証券取引所と大阪証券取引所の現物株市場統合に伴い、東京証券取引所市場第一部上場となりました。その後、2022年4月に行われた東京証券取引所の市場区分見直しにより、スタンダード市場へ移行し、現在に至ります。

グループ事業と関係会社

OUGホールディングスグループは、持株会社であるOUGホールディングス株式会社の下に、多様な事業を展開する会社群を擁しています。主なグループ会社とその事業内容は以下の通りです。

• - 株式会社うおいち: 大阪市中央卸売市場の本場・東部市場、大阪府中央卸売市場など、関西圏を中心とした主要な中央卸売市場を拠点に、生鮮水産物、冷凍水産物、水産加工品などの卸売事業を担っています。
• - 株式会社ショクリュー: 生鮮食品から加工食品まで、食品全般を取り扱う専門商社として、多様な顧客に対して幅広い商品を提供しています。
• - 株式会社兵殖: ハマチ、ブリ、マグロといった魚類の養殖とその販売を手掛けており、水産物の安定供給の一翼を担っています。
• - 関空トレーディング株式会社: サーモンなどを中心とした鮮魚や冷凍魚の加工、販売を行っています。
• - ダイワサミット株式会社: 弁当、寿司、おにぎりなどの調理済み食品の加工と販売を展開しています。
• - 株式会社トウニチ水産: 主に量販店や外食産業向けに、野菜の加工と販売を行っています。
• - 舞洲流通センター株式会社: 大阪港の舞洲食品流通センターを拠点に、商品の倉庫管理や配送サービスを提供し、グループ内外の物流機能の一部を担っています。

経営理念・ビジョン

グループ全体で共有する経営理念は、「水産物をコアとし、お客様に価値ある商品とサービスを提供することにより、食文化の発展に貢献します。」です。水産物を中心に据えつつも、顧客への価値提供と食文化の豊かさへの貢献を目指す姿勢を示しています。また、経営ビジョンとして「新しい水産物流通サービス業を創造することによって企業価値を最大化します。」を掲げ、従来の枠にとらわれない革新的なサービスを追求し、グループ全体の持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。

OUGホールディングスグループは、長い歴史の中で培われた水産物流通の知見と、食品商社機能、養殖、加工、物流といった多角的な事業基盤を活かし、食に関わる幅広いニーズに応えながら、今後の食の未来に貢献していくことを目指しています。

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