Ohloh

Ohlohは、オープンソースソフトウェア開発の進捗を追跡し、その透明性を高めることを目指したウェブサイトです。2004年にジェイソン・アレンとスコット・コリソンによって設立され、後にロビン・ラッキーが開発者として加わりました。最盛期には50万を超えるプロジェクトやソフトウェアが登録され、オープンソース開発者にとって貴重な情報源となっていました。

Ohlohのデータ収集は、CVS、Subversion、Git、Bazaar、Mercurialといった主要なバージョン管理システムから行われ、プロジェクトの経過日数、ライセンス情報、ソースコードの行数、コミット数などの統計データを提供していました。また、コードベースの履歴を通じて各プロジェクトの活動状況を可視化し、ソフトウェアスタックやタグ機能を用いてプロジェクト間の関連性を明確にしました。さらに、ダウンロードサービスも提供しており、オープンソースソフトウェアの普及に貢献していました。

グローバル統計情報では、特定のプログラミング言語の人気度の変遷を1990年代初頭から追跡し、オープンソースプロジェクト全体のリビジョン管理履歴を把握することができました。貢献者に関する統計情報では、開発者の活動を数値化し、Kudosという評価システムを通じて貢献者を可視化しました。KudoRankは、ユーザーによる相互評価を基に、貢献者のスキルや生産性をランキング化する機能で、技術系ブログで様々な議論を呼びました。

2007年には、サードパーティーの開発者がOhlohのデータを利用できるAPIが公開され、より幅広い活用を促しました。

Ohlohは、その歴史の中で何度か所有者が変わりました。2009年にGeeknetに買収された後、2010年にはBlack Duck Softwareに売却されました。Black Duckは、Ohlohの機能を既存製品に統合し、FLOSS開発の主要なリソースとして活用する計画を立てていました。その後、Black Duckは2017年にSynopsysに買収され、Ohlohは現在openhubという名称で運営されています。

現在では、このウェブサイトは過去のアーカイブとしてその名前を残していますが、オープンソース開発の可視化と貢献者の評価において重要な役割を果たしたことは間違いありません。

機能概要

プロジェクト統計: コード行数、コミット数、アクティブ期間など、詳細なプロジェクト情報を可視化。
ライセンス情報: 各プロジェクトのライセンス情報を一覧で確認し、ライセンスの競合に関する情報も提供。
コード履歴: 各プロジェクトのコード変更履歴を詳細に追跡。
ソフトウェアスタック: プロジェクトで利用されているソフトウェアのリストを作成し、関係性を可視化。
タグ: プロジェクトに関連するキーワードをタグ付けし、検索やカテゴリ分けを容易に。
グローバル統計: 言語ごとの人気度や、リビジョン管理システムの使用状況など、オープンソース開発全体の動向を把握。
貢献者統計: オープンソース開発者の活動を数値化し、Kudosシステムを通じて貢献者を評価。
API: サードパーティーの開発者がOhlohのデータを利用できるAPIを提供。

関連情報

ソフトウェア測定法
Koders
* Krugle

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