Open Publication License

Open Publication License (OPL)

Open Publication License（OPL）は、文書・コンテンツの使用に関する著作権の利用許諾であり、1999年に Open Content Project により発行されました。これは、1998年に同プロジェクトが発表した Open Content License を置き換える形で登場しました。その後、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスが一般化するにつれて、これらのライセンスの利用が変わることになりました。

歴史

Open Content Project は1998年に Open Content License を初めて公表しました。このライセンスは、ソフトウェアではなくコンテンツ、特に文書に焦点を当てた最初期の著作権利用許諾の一つです。次の年に、OPLがその改善版として公表されました。

この2つのライセンスには本質的な違いがあり、最も大きな違いは、OPLは継承ライセンスではないことです。一方、Open Content License は継承ライセンスの性質を持ちます。OPLには、二次著作物の配布を制限する項目や、許可された条件で作品のコピーや二次著作物の配布を認める任意条項がありますが、Open Content License は営利目的での複製を明確に禁止しています。

2003年6月、Open Content Project の創始者デビッド・A・ワイリーは、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスが法律的により有効であると考えるに至り、その結果、クリエイティブ・コモンズに参加し、Open Content Project の閉鎖を発表しました。彼は、OPLを利用するユーザーにはクリエイティブ・コモンズ・ライセンスの利用を勧めました。

命名について

ここで注意すべき点は、Open Content Licenseの略称が「OCL」ではなく「OPL」であるため、混乱を招くことがあるということです。1998年に使用されていた「OPL」は、OpenContent Principles and Licenseの略でしたが、ライセンスの創作者たちはその後このライセンスを「OCL」と呼び、Open Publication License を「OPL」と定義しました。この曖昧さは誤解を生む可能性があり、いずれかの文書の中でどちらのライセンスが言及されているかを確認するためには、必ず正式名称を参照する必要があります。

評価・反響

フリーソフトウェア財団は、OPLを「フリーな文書の利用許諾」として評価しており、著作権者がライセンスの特定の任意条項を行使しなければ、コピーレフトの制約がかからない自由な文書ライセンスとしています。ただし、GFDL（GNU Free Documentation License）との互換性はありません。

2004年には、OPL 1.0版がDebianプロジェクトの法務チームによってDebianフリーソフトウェア・ガイドラインとの互換性が無いとされたこともありました。また、同年、Andrew M. St. Laurentは「Understanding Open Source and Free Software Licensing」という著書を発表し、OPLについて詳しい分析を行いました。

採用事例

OPLは複数の出版物で使用されています。エリック・レイモンドの『伽藍とバザール』や、ブルース・ペレンズのオープンソース・シリーズの書籍においてもこのライセンスが適用されています。Linux GazetteというオンラインマガジンもOPLを使用しました。さらに、Fedoraプロジェクトでは2009年から2010年頃までこのライセンスを用いていましたが、その後CC BY-SAライセンスに移行しました。

結論

Open Publication Licenseは、文書やコンテンツの利用を促進するための重要なライセンスの一つです。その設計は、著作権に関する倫理的かつ法的な問題を考慮しており、知的財産の自由な共有を推進しています。

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