Outernet

アルバム『outernet』の紹介

2001年にリリースされた『outernet』は、音楽グループglobeの第6作目のアルバムです。本作は、彼らの音楽スタイルに新たな変化をもたらし、特にトランス音楽へと移行した初めての作品として位置づけられています。アルバムの2曲目にはシングル「garden」が含まれており、同時にリリースされました。このように、アルバム全体が一つの芸術作品としての統一感を持ちながらも、多様性を楽しむことができる内容となっています。

アルバムは、「トランス・ロック・ヒップホップ」を基にしたミクスチャー・ロックを主題としており、具体的には「globeを中心にした外への広がり」や「インターネットを介した仮想の旅から現実の旅へと踏み出す勇気」をテーマにしています。また、過去の作品からの脱却とポップスの要素を兼ね備えることを意図しています。アルバムの前半は、トランスに乗せて約40分間のエネルギーあふれる楽曲が展開されます。

さらに、アルバムは独自のパッケージングも特徴で、初回プレス版には特殊な透明ケースとピクチャーレーベルが使用されています。この特別な仕様は、音楽ファンにとって一つのコレクションとしての価値を高めていることでしょう。

メンバーの小室哲哉は匿名性を重視し、3人が積極的に前面に出るプロモーション活動は行われませんでした。その一方で、アルバム発売と同時期に浜崎あゆみの「A BEST」が大規模なプロモーションを受けていたため、この対比も注目を集めました。しかし、それにもかかわらず『outernet』はトランスの要素を取り入れたことで新しいファン層を獲得し、海外からの「『outernet』とはどのようなバンドか？」という問い合わせについて小室は喜びを感じたと語っています。

アルバムの後半には、ユニークな作曲・編曲のバラエティが見受けられます。小室哲哉に深い縁のあるTM NETWORK|TM_NETWORKの木根尚登や、1990年代のビーイングブームの牽引者である葉山たけしなどが参加しています。こうした多彩な制作陣の参加によって、音楽的な深みと広がりが加えられました。

また、前年にリリースされた「globe featuring」のソロシングルもglobeバージョンとして収録されています。これにより、ファンは新たな解釈を通じて楽曲を楽しむことができます。同アルバムの収録曲には、「outernet」、「garden」、「THE MAIN LORD」や「DON'T LOOK BACK」など、名曲が揃っており、それぞれ異なる魅力でリスナーを惹きつけます。

このように、『outernet』は単なる音楽作品にとどまらず、globeの音楽的進化と新たな挑戦が詰まった重要なアルバムとなっています。リスナーに官能的な体験を提供し、今なお多くのファンに愛され続ける理由を感じることができるでしょう。

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