P-1 (戦闘機)

カーチス P-1 ホーク

カーチス P-1 ホークは、1920年代後半にアメリカ合衆国で開発された戦闘機である。この機体は、様々な型式やバリエーションが存在し、当時の航空技術の進展を反映した重要な機体となっている。

各型の紹介

• - P-1: この機体は、アメリカの戦闘機識別方法が変更された後、初の戦闘機として登場した。1924年6月の試作評価時にはXPW-8Bと名付けられ、ボーイングXPW-9との比較試験に合格して採用された。最初の生産モデルは1925年8月に引き渡され、シリアルナンバーは25-410であった。

• - P-2: エンジンがカーチスV-1400に変更された型式である。このモデルは、機首右側に排気タービンを搭載し、速度向上を図ったが、信頼性には問題があった。そのため、後にV-1150エンジンに換装された。試作機の一機はさらにV-1570エンジンに改造され、P-6の原型となった。

• - P-3: 空冷エンジンを搭載した機体である。もともとカーチスR-1454が搭載される予定だったが、不調のためP&WR-1340-1に変更された。その後、P&WR-985に換装され、XP-21と名付けられた。

• - P-5: P-2の流れを汲む排気タービン搭載機であり、最初はカーチスV-1150エンジンが搭載されていたものの、後にカーチスD-12Fに交換された。この機体は高高度での運用を意識し、酸素ボンベやヒーターも装備されていた。高度7,620mで279km/hの速度を記録し、実用上昇限度は9,723mに達したが、タービンの信頼性に欠ける問題があった。試作機が墜落したため、残存機は試験機として使用された。

• - P-6: これはカーチスV-1570エンジンを装備した主要な発展型である。

• - XP-11: カーチスH-1640エンジンを搭載する予定であったが、開発中止により完成することは無かった。

• - XP-17: P-1の派生型であり、ライトV-1470エンジンに換装されたテスト機である。

• - YP-20: P-11の未完成機のうちの一つで、ライト R-1820を搭載して試作された。当機は1931年に陸軍航空隊によって比較審査を受けたが、不採用となった。後にカーチスV-1570に換装され、XP-6Eとなった。

• - XP-21: P-3型をP&WR-985に換装した試作機である。

• - XP-22: P-3をカーチスV-1570エンジンに改造した試作機。最終的にXP-22はP-6Eに改称された。

日本での運用

日本でもカーチス P-1は注目され、大日本帝国陸軍が1927年頃にP-1Aの実験機として1機を輸入し、試用を行った。また、1930年には三菱航空機がP-6の初期型、P-6Aを1機輸入し、同様に実験機として活用された。このP-6Aの輸入は、カーチス社を視察していた堀越二郎技師の選定によるものであった。

まとめ

カーチス P-1 ホークは、1920年代におけるアメリカの戦闘機の重要な一翼を担った機体で、多様な発展型が存在する。その設計や性能は当時の航空技術の発展を反映しており、また日本においてもその高性能が評価され、採用の可能性を秘めた機体であった。

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