PHALARIS

DIR EN GREY|DIR_EN_GREYのメジャー11作目のアルバム『PHALARIS』（ファラリス）は、前作『The Insulated World』から約4年ぶりにリリースされたフルアルバムです。

アルバムタイトルは、古代ギリシアの僭主・ファラリスが考案したとされる拷問器具「ファラリスの雄牛」に由来しています。このタイトルが示すように、アルバム全体を通して、人間の内面に潜む狂気や苦悩、そして美しさを追求した、深淵な世界観が展開されています。

アルバムは「完全生産限定盤」「初回生産限定盤」「通常盤」の3タイプでリリースされました。完全生産限定盤と初回生産限定盤には、特典DISCとして、1stアルバム『GAUZE』収録曲「mazohyst of decadence」と、9thシングル「ain't afraid to die」のリメイクが収録されています。特に完全生産限定盤には、2021年6月に東京ガーデンシアターで開催されたライブ「疎外」の模様をフルサイズで収録したBlu-rayまたはDVDが付属し、ファン必携のアイテムとなっています。

マスタリングは、前作に引き続きBrian Gardnerが担当。ミキシングエンジニアは、DISC 1はCarl Bown、David Bottrill、Neal Avronが楽曲ごとに担当し、DISC 2はTue Madsenが担当しています。

2023年7月には、2枚組LPもリリースされました。

収録曲について

DISC 1には、薫、Dieが作曲した全11曲が収録されています。中でも、約10分の長尺ナンバーである「Schadenfreude」は、薫が原曲を手掛けたもので、他人の不幸を喜ぶ感情を意味するドイツ語がタイトルに付けられています。また、「The Perfume of Sins」は、ミュージッククリップが制作され、DIR EN GREY|DIR_EN_GREYの楽曲の中では最も速いテンポのナンバーとして知られています。

DISC 2には、「mazohyst of decadence」と「ain't afraid to die」のリメイクが収録されています。「mazohyst of decadence」は、『THE UNWAVERING FACT OF TOMORROW TOUR2010-2011』以降のライブで披露されていたリアレンジバージョンが元になっています。

DISC 3（完全生産限定盤のみ）には、ライブ「疎外」の模様が収録されており、臨場感あふれるパフォーマンスを堪能できます。

記録

オリコン週間アルバムランキング(2022年06月27日付)では、初週に18,962枚を売り上げ、5位を獲得しました。

『PHALARIS』は、DIR EN GREY|DIR_EN_GREYの音楽性の幅広さと深さを改めて感じさせる作品であり、彼らの新たな境地を切り開いたアルバムと言えるでしょう。

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