PIASエンタテインメント・グループ

PIASエンタテインメント・グループとは

PIASエンタテインメント・グループ（[PIAS] Entertainment Group）は、ベルギーのブリュッセルに本拠を置く、独立系の音楽事業会社です。音楽、映画、コメディの制作、ライセンス供与、販売・流通を国際的に展開しています。

200人以上の従業員を抱え、イギリス、ドイツ、フランス、オランダ、アイルランド、スペイン、アメリカ合衆国、オーストラリアに支社を構えています。

1982年にケニー・ゲイツとミシェル・ランボーによって「プレイ・イット・アゲイン・サム」として設立され、現在もこの2人が共同でグループを運営しています。

歴史

ケニー・ゲイツは1981年9月頃、インディペンデント・レーベル専門のレコード店「カサブランカ・ムーン」で働いていたミシェル・ランボーと出会い、意気投合します。1982年6月にカサブランカ・ムーンが閉店した後、彼らはレコード輸入会社「プレイ・イット・アゲイン・サム」を立ち上げました。同年10月、ブリュッセルにあるゲイツの両親の家を拠点に、イギリスからの輸入を開始。当時、ゲイツは19歳、ランボーは21歳でした。

1983年3月、5000ユーロの資本金で正式に会社が設立され、輸入業・卸売業から、プロモーションやマーケティングなどレーベルサービスの全領域を提供する流通業へと急速に発展していきます。

1984年にはレコードレーベルとしての活動も開始しました。

1988年にはイギリスに音楽流通会社を設立。その後、オランダ（1989年）、フランス（1994年）、ドイツ（1998年）、スペイン（2001年）にも流通会社を設立し、現在ではイギリスで100以上のインディペンデント・レーベルから流通業務を受託しています。

1997年には、フレンチ・ハウスなどの電子音楽を扱うレーベル、ディファレント・レコーディングス (Different Recordings) を新たに設立しました。

2000年、「プレイ・イット・アゲイン・サム」レーベルは[PIAS] Recordingsへと改名し、ロンドンに拠点を移転。2008年1月に本体はPIASエンタテインメント・グループとなりました。

2012年11月15日、PIASはイギリスを拠点とするPIASミュージックグループを、販売流通事業を担当する[PIAS] Artist & Label Servicesと、レコードレーベル事業を担当するPIASレコーディングスの2部門に再編しました。PIASレコーディングスは、2011年に復活したプレイ・イット・アゲイン・サムとディファレント・レコーディングスの2レーベルで構成されています。

2013年初め、PIASはコオペレイティヴ・ミュージック（とコオペレイティヴ自身が所有するV2レコード）をユニバーサルミュージック・グループから買収し、コオペレイティヴはPIASミュージックグループの一部門となりました。

2011年の倉庫火災

2011年8月8日、イギリス暴動の最中に、インフィールド・ロンドン特別区にあるソニーDADCの倉庫（PIASのメイン流通センターでもありました）が火災により損傷しました。この火災によって、PIASが流通を受託している数多くのインディペンデント・レーベルの作品を含む、在庫のほとんどが消失。アークティック・モンキーズのシングル「The Hellcat Spangled Shalalala」、バトルスのシングル「My Machines」、チャーリー・シンプソンのアルバム『Young Pilgrim』など、様々なアルバムやシングルのリリースが被害を受けました。消失した在庫の数は350万～2500万枚にのぼると報じられています。

外部リンク

PIAS公式サイト
PIASレコーディングス
PIASコメディ
Strictly Confidential - 出版部門

もう一度検索