POLYSICS

POLYSICSの系譜

POLYSICS（ポリシックス）は、1997年に結成された日本のニュー・ウェイヴバンドです。メジャーデビューから20年以上のキャリアを持ち、その音楽スタイルは常に進化を続けています。メンバーは、ハヤシヒロユキを中心にフミとヤノマサシの3人で構成されています。彼らは、エレクトロニックな要素を取り入れたテクノポップとして知られており、独特なパフォーマンスと楽曲性で多くのファンを魅了しています。

来歴：バンドの始まり

POLYSICSは、ハヤシの音楽への情熱からスタートしました。彼は中学・高校時代に、多くの宅録を行い、様々なバンドで経験を積みました。特に高校時代に結成した「コアラ盛り合わせ」ではオリジナル曲の制作を始め、この時期の経験が後のPOLYSICSの基礎になっています。

1997年、ハヤシは同級生のサコとカワベと共にPOLYSICSを結成し、新宿JAMで初ライブを行います。初期のスタイルはギターとボーカル、ボコーダー、シンセサイザーを使用したもので、後にドラムやベースを加えてバンドとしての体制が整っていきます。

メジャーデビューと初期の成功

バンドは1999年にDECKREC RECORDSと契約し、デビュー・アルバム『1stP』をリリースします。このリリースにより、彼らは注目を浴び、急速にファンを増やしました。ライブパフォーマンスも評判になり、特に食パンを投げるパフォーマンスは観客の心をつかみましたが、後にそのスタイルは変更されました。

2000年にはメジャーレーベルに移籍し、アルバム『NEU』がリリース。当時の日本ロックシーンにおける新世代ニュー・ウェイヴの一翼を担う存在となり、全国ツアーを敢行しました。この頃から、テクノポップの要素にライブ感が加わり、彼らの音楽スタイルは一層洗練されていきます。

プロダクションの変化と成長

2002年の『FOR YOUNG ELECTRIC POP』では、パンキッシュなエネルギーを抑制し、ポップなサウンドへと移行しますが、その結果、商業的に成功を収めることは難しくなりました。この年の活動を振り返り、ハヤシは「思いがあまり伝わらなかった」と語るなど、苦境に直面しました。

2003年には、ミニアルバム『カジャカジャグー』をリリースし、サポート・メンバーとしてイシマルが加入します。同年、アルバム『National P』も発表され、より一層の創造性と自由な表現が追求されました。特に、アメリカ市場でリリースしたアルバムが好評を得るなど、国外での評価も高まりました。

ベストアルバムとライブ活動

2004年には初のベスト・アルバム『POLYSICS OR DIE!!!!』をリリースし、過去の楽曲の再レコーディングが行われました。このアルバムはイギリスやアメリカでもリリースされ、彼らの音楽が国際的に広がるきっかけとなりました。

多くのライブ活動を通じて、POLYSICSはその存在感を示し続けています。2005年にはシングル『Baby BIAS』をリリースし、ライブ動員数も増加。この年には、会社の方針に基づきより自由な表現を追求するようになっています。

近年の活動と展望

近年でもPOLYSICSは、さまざまなシングルやアルバムをリリースし続けており、ライブ活動も精力的に行っています。特に2015年には、ハヤシの個人的な「偏愛」をテーマにしたミニアルバムをリリースし、その独特なスタイルが話題を呼びました。

彼らは今後も多くの挑戦を続け、音楽シーンにおける存在感を増していくことでしょう。新たなメンバーの加入とともに、さらに進化した音楽を提供し続けることが期待されます。バンドとしての結束と個々の成長が反映された音楽は、これからも多くのファンを楽しませてくれるでしょう。

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