PSYCHOTIC CUBE

デビューアルバム『PSYCHOTIC CUBE』の紹介

『PSYCHOTIC CUBE』（サイカティック・キューブ）は、日本の音楽グループVIZIONによるデビュー・アルバムです。1983年6月21日に、キャニオンレコードから発売されました。このアルバムは、VIZIONの唯一のレコーディング・アルバムであり、リリース当初から注目を浴びました。また、カセットテープも同時に販売され、こちらはポニーが手がけました。

VIZIONの背景

VIZIONは、大学在学中の崎谷健次郎が中心となって結成されたバンドです。崎谷は後にソロアーティストとしても名を馳せ、音楽プロデューサーとしても活躍しました。バンドには、後に小田和正のサポートとして知られるようになるベーシスト有賀啓雄や、シンセサイザー奏者として多数のヒット曲を生み出した大竹徹夫、映画音楽作曲家として活動する松本晃彦、茂野雅道など、実力派のメンバーが揃っていました。

アルバムの特徴

『PSYCHOTIC CUBE』は、完成度の高いポップス作品として評価されます。リリース当初のキャッチフレーズは「イイユメイチマイメ。」で、これはバンドの音楽スタイルを象徴する言葉です。60年代に始まったロックの歴史を意識しつつ、彼らは当時の音楽シーンに新たな風を吹き込みました。オリジナリティにあふれたポップでダンスできるサウンドが特徴で、聴く人の心に自然に響くメロディーが魅力です。

5000部が出荷されるなど、当時の音楽シーンでも一定のインパクトを残しました。

収録曲

アルバムには以下のトラックが収録されています。
1. OBSCURE DANCE PARTY
作詞・作曲：崎谷健次郎 / 編曲：VIZION
2. SOMEBODY'S GETTING TO YOU
作詞：有己林子 / 作曲：崎谷健次郎 / 編曲：VIZION
3. DANCING GENERATION
作詞：有己林子 / 作曲：崎谷健次郎 / 編曲：VIZION
4. 午后の告白
作詞：有己林子 / 作曲：崎谷健次郎 / 編曲：VIZION
5. 君だけを
作詞：有己林子 / 作曲：崎谷健次郎 / 編曲：VIZION
6. 未来の扉
作詞：有己林子 / 作曲：崎谷健次郎 / 編曲：VIZION
7. さよなら MY LOVE
作詞：有己林子 / 作曲：崎谷健次郎 / 編曲：VIZION
8. ストレス
作詞：有己林子 / 作曲：崎谷健次郎 / 編曲：VIZION
9. FOR YOUR MASTER KEY
作詞：有己林子 / 作曲：崎谷健次郎 / 編曲：VIZION
10. パンドラの箱
作詞：有己林子 / 作曲：崎谷健次郎 / 編曲：VIZION

スタッフ

このアルバムは多くの才能あるスタッフによって支えられています。総合プロデュースは山岸達治郎、プロデュースを崎谷健次郎が担当しました。ミックスには瀬山淳一、増田浩一、宮沢正裕が関わり、エンジニアは中村朋博が務めています。さらに、ビジュアル面では田中豊がフォトグラファーとして参加し、スタイリスト市江奈利子、アート・ディレクションの中村隆郎と水戸部博が手がけています。コーオペレーションには茂野雅道やZOO、JOEのびたが関与し、マネージメントは土田才樹（VIZION OFFICE）が担当しました。

『PSYCHOTIC CUBE』は、これからのJ-POPシーンの礎を築く一枚として、今なお評価され続けています。

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