PUSHED RICE

米米CLUB ラストアルバム『PUSHED RICE』

1997年3月1日に発売された米米CLUBの14枚目のアルバム『PUSHED RICE』は、彼らが解散を発表した後にリリースされた最後のオリジナルアルバムです。本作は、グループの活動に終止符を打つという意味を込めて、「押された米＝押米＝おしまい」という洒落の効いたタイトルが付けられました。ジャケットには精子を米に見立てたデザインが採用されており、そのユニークな表現も話題となりました。

アルバムの特徴

本作は、米米CLUBの最後の作品ということもあり、特別な仕様となっています。初回限定盤は、三方背BOXに収められ、別冊32ページのフォトブックレットが付属するなど、豪華な内容です。レコーディングには、当時のメンバー17人に加え、過去に脱退したジョプリン得能（ギター）、RYO-J（ドラム）、マリ（シュークリームシュ）も参加しており、文字通り米米CLUBの集大成とも言える作品です。

また、本作では、作詞・作曲のクレジットが個人名で表記されるようになり、これまでの「米米CLUB」名義での表記から変化が見られます。これは、メンバーそれぞれの個性を際立たせる意図があったと考えられます。

解散とラストライブ

『PUSHED RICE』の発売から4日後、米米CLUBは東京ドームでラストライブ「THE LAST SYMPOSIUM」を開催し、その2日目の公演をもって解散しました。ファンにとっては、このアルバムとラストライブは、米米CLUBの歴史を締めくくる重要な出来事となりました。

収録曲について

アルバムには、様々なスタイルの楽曲が収録されています。

SARACENIAN BEAT
1991年から1992年のツアーで使用されたインストゥルメンタル曲で、本作では別ミックスで収録されています。メンバーのステージネームが早口で読み上げられる部分が特徴的です。
FOXY -危険な恋-
解散コンサートでも披露された楽曲で、石井竜也が作詞・作曲を手掛けています。
Special Love [Album Version]
24thシングルとしてリリースされた楽曲のアルバムバージョンで、シングルとはミキシングが異なります。
MOMENT
石井竜也が作詞・作曲を手掛けた、切ないバラードです。
せつない気持ち
石井竜也が作詞・作曲を手掛けた楽曲です。
ROPPONGI-雨
1992年のライブで演奏された楽曲で、石井竜也と林部直樹が作曲を手掛けています。
STELLA
クリスマスディナーショーで初披露された楽曲で、ファンイベントでも演奏されたことがあります。
GUTS SHAKER
石井竜也と小野田安秀のデュエット曲です。
HARMONY
石井竜也が作詞・作曲を手掛けた楽曲です。
MONGOLOID
1993年から1994年のライブで演奏された楽曲がベースになっているインストゥルメンタル曲です。
RICE DREAMER
小野田安秀がボーカルを務める楽曲で、1991年のツアーで演奏された楽曲のリメイクです。
ひとりの朝 ふたりの夜
ドラマ「素顔のままで」のサウンドトラックにも収録された楽曲で、原曲はライブで初披露されました。
Runaway Faraway
「Special Love」のカップリング曲で、アルバムではシングルとは異なるミキシングで収録されています。
迷路 '97
ドラマ「素顔のままで」のサウンドトラックに収録された「迷路」の新録版で、歌詞が追加・変更されています。

まとめ

『PUSHED RICE』は、米米CLUBの最後の作品として、彼らの音楽的な多様性と、メンバーの想いが詰まったアルバムです。解散という節目にリリースされたこの作品は、ファンにとって特別な意味を持つだけでなく、米米CLUBの歴史を語る上で欠かせない一枚と言えるでしょう。

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