Park-PFI

Park-PFI（公募設置管理制度）の全貌

Park-PFI（Park-Private Finance Initiative）は、公募を通じて公園に施設を設置して運営する民間事業者を選定する新しい制度です。この制度は、2017年の都市公園法改正に伴い設けられ、公園の質を向上させるための民間投資を促進し、同時に公園の管理者に対する財政の負担を軽減することを目的としています。

制度の概要

• - 開始年: 2017年（平成29年）
• - 根拠法: 都市公園法
• - 目的: 民間資金を活用し、公園利用者の利便性を向上させつつ、管理者の財政負担を軽減すること
• - 予算: 自立した採算性
• - 対象公園: 都市公園

このPark-PFI制度は、一般的なPFI事業とは異なり、議会の承認を必要としないなどの特長があります。設置管理許可は20年間取得可能で、通常の制度よりも長期間の運営を保障します。また、建ぺい率についても優遇措置があり、通常の2%から最大で12%まで引き上げることができます。さらに、駐輪場や看板を占有物件として設置できるため、様々な施設の設置が可能です。

Park-PFIの活用例

公園におけるPark-PFIの具体的な活用事例は全国各地で見受けられます。以下に、各地方の代表的な公園を紹介します。

北海道・東北地方

• - 木伏緑地（岩手県盛岡市）
• - 榴岡公園（宮城県仙台市）
• - 漁川河川緑地（北海道恵庭市）
• - 盛岡城跡公園（岩手県盛岡市）

関東地方

• - 東所沢公園（埼玉県所沢市）
• - MIYASHITA PARK（東京都渋谷区）
• - 新宿中央公園（東京都新宿区）
• - 玉川野毛町公園（東京都世田谷区）

中部地方

• - さわやかアリーナ袋井市総合体育館（静岡県袋井市）
• - 小幡緑地（愛知県名古屋市）

近畿地方

• - 国営明石海峡公園（兵庫県）
• - 大宮交通公園（京都府京都市）

中国・四国地方

• - 福山市中央公園（広島県福山市）

九州地方

• - 勝山公園（福岡県北九州市）
• - 大濠公園（福岡県福岡市）

このように、各地の公園においてPark-PFI制度を活用することで、利便性の向上や地域活性化を目指しています。

課題と展望

しかしながら、実際にはPark-PFIに対する事業者からの応募が少ないという現状もあります。たとえば、東京都建設局が日比谷野外音楽堂の建替えにあたって公募を実施した際には、事業者からの応じがなく、都が自ら運営することになりました。これらの状況を踏まえ、今後はより多くの民間企業がこの制度を活用しやすくなるような施策が求められています。

参考文献

• - 平塚勇司『都市公園のトリセツ：使いこなすための法律の読み方』学芸出版社

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