Place to be

郷ひろみ『place to be』：2年9ヶ月ぶりのオリジナルアルバムの世界

2008年6月11日、ソニー・ミュージックレコーズより発売された、日本の歌手・郷ひろみさんの36枚目のオリジナルアルバム『place to be』。前作『SAMBA de GO 〜HIROMI GO Latin Song Collection〜』から約10ヶ月、オリジナルアルバムとしては『Evolution』から約2年9ヶ月ぶりのリリースとなりました。

本作は、初回生産限定盤と通常盤の2形態で発売され、初回生産限定盤には「君だけを feat.童子-T」のミュージックビデオを収録したDVDが付属するという豪華仕様でした。

アルバムの大きな特徴は、オフィシャルサイトで実施された次作シングル選考企画で選ばれた楽曲と、惜しくも落選した楽曲を収録している点です。「君だけを feat.童子-T」という、結果的に90枚目のシングルとなった楽曲の他に、アルバムのために書き下ろされた楽曲が多数収録されています。

選考企画で落選したにもかかわらず、アルバムに収録された「Reverse 〜どうしてこんなに〜」「ありのままでそばにいて」「このメロディだけは」といった楽曲は、郷ひろみさんの音楽性と表現力の幅広さを示す、貴重な作品となっています。これらの楽曲は、後にシングルカットされたりカップリング曲として使用されたりと、アルバムを通して改めて評価されることになります。

多彩な楽曲と豪華参加ミュージシャン陣

アルバムには、バラエティに富んだ楽曲が収録されています。アップテンポなダンスナンバーから、しっとりとしたバラードまで、郷ひろみさんの魅力が存分に詰まった内容となっています。

例えば、「走れメロス 〜ニードロップ〜」は、力強いロックナンバーであり、「Good Times Bad Times」は、グルーヴィーなサウンドが特徴的な楽曲です。「Boom Boom Boom」は両A面シングルとして発表された楽曲で、ラテンのテイストを取り入れたエネルギッシュなナンバーとなっています。

また、「君の中のぼくに伝えたい」や「Water Crown 〜水の王冠〜」といったバラード曲は、郷ひろみさんの繊細な歌声を堪能できる、聴きごたえのある楽曲です。そして、「そこに居てくれるだけでいい」は、しっとりとしたメロディーと郷ひろみさんの落ち着いた歌声が心に響くバラードとなっています。

さらに注目すべきは、豪華なミュージシャン陣の参加です。数多くのアーティストの作品に参加している真崎修さん、益田トッシュさん、川口進さんなど、錚々たるメンバーが参加することで、楽曲のクオリティを高めています。童子-Tさんとのコラボレーション楽曲「君だけを feat.童子-T」も、大きな話題となりました。

これらの楽曲は、それぞれ異なる作家陣によって作詞作曲編曲されており、郷ひろみさんの音楽的な探求心と、多様な音楽表現への挑戦が感じられるアルバムとなっています。

タイアップ曲と今後の影響

アルバム収録曲の中には、タイアップ曲も含まれています。「Good Times Bad Times」は、ニューギン社のCR GO!GO!郷SECOUD STAGEの主題歌として使用されました。

『place to be』は、郷ひろみさんのキャリアにおいて重要な位置を占めるアルバムと言えるでしょう。このアルバムで発表された楽曲は、その後もシングルカットされたり、コンサートで演奏されたりと、長く愛され続けています。様々なアーティストとのコラボレーション、タイアップ曲、そして、幅広い音楽性を示す楽曲群は、日本の音楽史において、郷ひろみさんの存在感と影響力の大きさを改めて示しています。 収録されている楽曲の一つ一つが、郷ひろみさんの音楽キャリアにおける重要なマイルストーンであり、彼のアーティストとしての幅の広さを象徴する作品と言えるでしょう。

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