PlayStation 2のゲームタイトル一覧 (2007年)

PlayStation 2 (PS2) 向けゲームソフトは、2007年に241タイトルが発売されました。これは前年と比較して約100本少ない数であり、PS2市場の勢いが衰え始めた時期であることを示唆しています。しかし、その一方で、ギャルゲーや乙女ゲームといったアドベンチャーゲーム、メディアミックス作品が目立つようになり、新たな潮流が生まれていました。

オリジナル作品では、北欧神話を題材とした2DアクションRPG『オーディンスフィア』が注目を集めました。セガサターン用ソフト『プリンセスクラウン』で知られる神谷盛治氏が手掛けた本作は、美麗なグラフィックと奥深いゲームシステムで多くのファンを魅了し、開発元であるヴァニラウェアの知名度を飛躍的に向上させました。『オーディンスフィア』における複数の主人公による複雑な物語構成は、後のヴァニラウェア作品『十三機兵防衛圏』にも受け継がれています。また、ヴァニラウェアは『オーディンスフィア』に先駆けて、リアルタイムストラテジーゲーム『グリムグリモア』を発売し、当時の家庭用ゲーム機では珍しいジャンルに挑戦しています。

海外で開発された作品の中には、日本での発売が遅れたものもいくつかありました。その一つが、異星人の侵略をテーマにした『デストロイ オール ヒューマンズ!』です。オリジナル版の過激な表現が問題視され、SCE（ソニー・コンピュータエンタテインメント）の承認が得られなかったため、ユーモラスな表現に修正することで発売に至りました。また、『グランド・セフト・オート・サンアンドレアス』（GTA:SA）は、当初2005年秋に発売予定でしたが、移植元のデータに関するトラブル（ホットコーヒー問題）の影響で発売が大幅に延期されました。

このように、2007年のPS2市場は、既存のシリーズ作品に加え、新たなジャンルへの挑戦や海外作品のローカライズなど、多様な展開が見られました。市場全体の勢いは衰えつつあったものの、魅力的な作品が数多く発売され、PS2の歴史に新たな足跡を残した年と言えるでしょう。

参考文献:
前田尋之『プレイステーション2パーフェクトカタログ(下巻)』ジーウォーク、2022年1月27日。

もう一度検索