PlayStation BB Unit

PlayStation BB Unitについて

PlayStation BB Unit（プレイステーション ビービー ユニット）は、PlayStation 2（PS2）のための周辺機器で、主にオンラインゲームを楽しむために使われました。ユーザーは、このユニットを使うことで、ブロードバンドネットワークに接続し、ゲームや映像、音楽などのサービスを利用することができました。特に、『PlayStation BB Navigator』を介して提供されるさまざまなサービスがユーザーを楽しませていましたが、残念ながら2016年3月31日をもって、提供されていたオンラインサービスは完全に終了しました。

構成と接続方法

PlayStation BB Unitは、ネットワークアダプタと40GBのハードディスクドライブ（HDD）から成り立っています。接続には外付けタイプと、PS2本体に内蔵されたEXPANSION BAYタイプがあります。後者は、特にSCPH-30000系や50000系モデル向けとして設計され、ネットワーク対応ソフトとのセット販売もなされていました。しかし、SCPH-70000系や90000系のモデルにはEXPANSION BAYが搭載されておらず、これらの型番ではBB Unitを利用することができませんでした。これにより、ハードディスクを必要とするソフトをプレイすることができなくなりました。

当初、BB Unitはネットワーク機能を強調しない形で通信販売されましたが、その後のSCE（ソニー・コンピュータエンタテインメント）のネットワーク戦略により、販売形態が変更され、2003年にはEXPANSION BAYタイプだけが店舗で入手可能となりました。また、一部のPSX機種にも同様の機能が搭載されていました。海外では「PlayStation BB」としての名称は用いられず、関連するディスクは「Network Adapter Startup Disc」として知られています。

PlayStation BB Navigatorの機能

『PlayStation BB Navigator』は、BB Unitを利用するための中心的なプログラムで、HDDの初期化やドライバのインストールなどを行います。これにより、ゲームデータやセーブデータをHDDに保存することが可能となり、特にネットワークゲームにおいては読み込みが快適になるよう設計されています。

インストール後、PS2を起動すると「PlayStation BB Navigator」のメニューが表示され、さまざまなチャンネル情報やダウンロードした画像や動画の再生ができます。また、初期バージョンには音楽データをポータブルオーディオプレイヤーに転送する機能も存在しましたが、後のアップデートでこの機能は削除されました。特に、ウェブサイトの閲覧やルーターの設定が簡単に行えるようになっていました。これにより、ユーザーはさまざまなオンラインコンテンツにアクセスすることができました。

対応されていたゲームタイトル

BB Unitの普及を促進するため、多くのHDD対応ソフトが発売されましたが、SCEがHDDの利用を重視しなくなった結果、BB Unitが無いとプレイできないオンラインゲームを除いて、HDD対応ソフトは減少しました。たとえば、2001年に発売された『ファイナルファンタジーX』はBB Unitに対応していたものの、続編の『ファイナルファンタジーX-2』は対応していませんでした。

オンラインゲームの利用状況

BB Unitを使用することが必須であったオンラインゲームのいくつかには、『ダージュ オブ ケルベロス ファイナルファンタジーVII』や『ファイナルファンタジーXI』などがあります。それらは特定の期間にサービスが終了しましたが、当時は多くのプレイヤーが参加し、楽しんでいました。また、ネットワークアダプターの機能だけを利用するゲームも多く、HDDが無くてもプレイ可能でした。

PS2におけるネットワークの進化

2004年に登場した薄型PS2モデル以降、LAN端子が標準装備されることで、オンラインゲームがさらに身近なものとなりました。このため、多くのゲームタイトルが単体でネットワーク接続を行えるようになりましたが、BB Unitは以降の機種で使用することができなくなりました。

最終的に、PlayStation BB Unitとその関連サービスは、オンラインゲームの歴史の中で一時代を築きましたが、テクノロジーの進化によりその役割は変わっていきました。特にSNSや他のオンラインプラットフォームの台頭に伴い、ゲームプレイの形態も大きく変わりました。

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