Polkadot

ポルカドット（Polkadot）とは

ポルカドット（Polkadot）は、異なるブロックチェーンが相互に連携し、分散型のWeb世界を構築することを目指すブロックチェーンプロジェクトです。イーサリアムの共同創設者であり、元CTOのギャビン・ウッド氏が中心となり、Web3 Foundationが主導して開発が進められています。ポルカドットは、ブロックチェーン間の相互運用性を実現するための基盤となることを目的としています。

歴史

ギャビン・ウッド氏は、イーサリアムプロジェクトを離れた後、2016年10月9日にポルカドットのホワイトペーパーを発表しました。その後、テストネットや姉妹ネットワークであるKusama Networkの立ち上げを経て、2020年5月26日にポルカドットのメインネットが稼働を開始しました。

2021年6月にはKusama Networkでパラチェーンオークションが始まり、Karura Network、Moonriver Network、Shiden Networkなどのプロジェクトが接続権を獲得しました。さらに、2021年11月にはポルカドット自体でもパラチェーンオークションが開始され、Acala Network、Moonbeam Network、Astar Networkなどのプロジェクトが接続権を順次獲得しています。現在も両ネットワークでパラチェーンオークションが継続的に実施されており、新たなプロジェクトがエコシステムに参入しています。

技術的特徴

ポルカドットは、リレーチェーンとパラチェーンという独特のネットワーク構造を採用しています。これにより、高い相互運用性とスケーラビリティを実現しています。

リレーチェーン（Relay Chain）: 異なるブロックチェーン間の主要な通信ハブとして機能し、ネットワーク全体のコンセンサス、相互運用性、セキュリティを確保します。リレーチェーン自体は、スマートコントラクトなどのアプリケーションを実行する機能は持ちません。

パラチェーン（Parachain）: リレーチェーンに接続される、特定のユースケースに特化したブロックチェーンです。パラチェーンは、リレーチェーンが提供するセキュリティを共有し、ハードフォークなしでのアップグレードが可能です。

また、ポルカドットでは、ブロックチェーン構築ツール「サブストレート（Substrate）」が提供されており、リレーチェーンとパラチェーンの開発に使用されています。これにより、開発者は効率的に独自のブロックチェーンを構築することができます。

ポルカドットのエコシステムで流通するネイティブトークンは「DOT」です。パラチェーンは、オークションによって接続権が決定されます。リレーチェーンに接続可能なパラチェーンの数は最大100個とされています。

Kusama Network

ポルカドットには、姉妹ネットワークとしてKusama Networkが存在します。Kusama Networkは、ポルカドットよりも接続条件が緩く、テストネット的な役割を担っています。Kusama Networkのネイティブトークンは「KSM」です。

パラチェーン

以下は、ポルカドットのリレーチェーンに接続されているパラチェーンのリストです。（2022年3月17日時点、パラチェーンのスロット獲得順）

1. Acala Network
2. Moonbeam Network
3. Astar Network
4. Parallel Finance
5. Clover Finance
6. Efinity
7. Composable Finance
8. Centrifuge
9. HydraDX
10. Interlay
11. Nodle
12. Robonomics

まとめ

ポルカドットは、ブロックチェーンの相互運用性を実現し、分散型Webの未来を切り開く可能性を秘めたプロジェクトです。その独自の構造と技術、そして活発なエコシステムの成長によって、Web3の実現に向けて重要な役割を果たすことが期待されています。

関連項目

ブロックチェーン
Web3

外部リンク

Polkadot（英語）
Polkadot（日本語）
Polkadot Wiki（英語）
Polkadot for Beginners （英語）
* 初学者のためのPolkadot入門（日本語）

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