Postman (ソフトウェア)

Postmanの概要

Postmanは、APIの設計、構築、テスト、そしてコラボレーションを行うためのプラットフォームを提供するグローバル企業です。2012年の設立以降、急速に成長を遂げ、現在では3,000万人以上のユーザーが登録し、50万以上の組織が同社のサービスを利用しています。また、Postmanは10万を超える公開APIのディレクトリであるPostman API Networkを運営しており、これは世界最大の規模を誇ります。企業の本社はアメリカ・サンフランシスコにあり、日本の東京や創業地のインド・バンガロールにもオフィスがあります。

歴史

Postmanは、ソフトウェアエンジニアのアビナフ・アシュタナが、Yahooのバンガロールオフィス時代にAPIテストの簡素化を目指して始めたプロジェクトとして誕生しました。彼は自身のアプリに「POST」というAPIリクエストの用語をもじってPostmanという名前を付けて、[Chromeウェブストア]]にて無料で提供し始めました。アプリの人気が高まる中、同じ職場の元同僚であるアンキット・ソブティとアビジット・カーネを招き入れ、共同でPostman Inc.を設立しました。現在、アビナフが最高経営責任者(CEO)、ソブティが[[最高技術責任者]を担当しています。

最近の動きでは、2023年にAPIオブザーバビリティを提供するAkitaを買収し、さらに2024年には開発者コミュニティ構築のためのOrbitを手に入れるなど、積極的な事業拡大が見られます。

機能

Postmanの主な機能には以下のものがあります：

• - APIリポジトリ: パブリックやプライベートのAPIを効率的に管理し、共同作業を円滑にします。
• - APIビルダー: OpenAPIやGraphQLなどの標準に従い、APIの設計を支援します。様々なソース管理やCI/CDツールとの連携も可能です。
• - ツール群: APIテストやドキュメンテーション、モックサーバーなど、多彩なツールを提供します。
• - インテリジェンス機能: セキュリティ警告やAPIガバナンスを行うレポート機能、ワークスペースを提供します。
• - ワークスペースの柔軟性: パーソナルからパブリックまで多様なワークスペースを設け、社内外でのコラボレーションを可能にします。

最新のPostman v11は、2024年5月にリリースされ、AIアシスタントによるAPIテストの自動生成やデバッグ、APIコレクションの円滑な共有が実現されています。

ビジネスモデル

Postmanは、スモールチーム向けの無料オプションから、大企業向けの有料プランまで、さまざまな価格設定を用意しています。この段階的なモデルにより、大小を問わず幅広い開発者に支持されています。

所有権と資金調達

Postmanは株式非公開の状態で、主要な投資者にはNexus Venture PartnersやCRV、Insight Partnersなどが名を連ねています。2015年にはシードラウンドで100万ドルを調達し、2021年にはシリーズDラウンドで56億ドルの評価額をもとに2億2500万ドルを調達しました。また、Postmanは近年フォーブスの「Cloud 100」にもランクインし、最近では42位に位置しています。

Postmanの成長とともに、その重要性はますます高まり、多くの開発者にとって欠かせないツールとなっています。

もう一度検索