PowerBook 150

PowerBook 150は、Apple Computerによって1994年7月13日に発表され、同年7月18日に発売されたラップトップ型パーソナルコンピュータです。PowerBook 100シリーズのオリジナルの筐体デザインを使用した最後の機種であり、発売当時はシリーズの中で最も手頃な価格帯（1,450ドルから1,600ドル）で提供されました。

概要

PowerBook 150は、先代のPowerBook 145Bよりも8MHz高速なCPUを搭載しています。しかし、価格を抑えるためにいくつかの工夫が施されており、ADBポートが搭載されていない、当時の他社製品と比較して品質が低いパッシブマトリクスディスプレイが採用されている、外部モニターに対応していないなどの点が挙げられます。PowerBook DuoやPowerBook 100と同様に、シリアル/プリンタポートは1つのみですが、オプションのモデムスロットにサードパーティ製のアダプタを搭載することで対応できました。

筐体デザインはPowerBook 140がベースですが、内部設計はPowerBook Duo 230をベースにしており、PowerBook 190（PowerBook 5300の筐体デザイン採用）に近い機能を持っています。新しいロジックボードデザインにより、PowerBook 100シリーズで初めて14MB以上のRAMを使用できるようになりました。また、100シリーズでは初めてリチウムイオンバックアップバッテリを搭載し、バッテリ交換時にRAMの内容を保持することが可能です。トラックボールを搭載した最後のPowerBookモデルでもあります。PowerBook 150は、PowerBook 145Bと同様にSCSIディスクモードでは使用できず、ターゲットモードディスクが実装されたDuo、190、5300とは異なります。

仕様

CPU：MC68030 33MHz
RAM：オンボード4MB、最大36MB搭載可能
ROM：1MB
ハードディスク：120MB IDE
フロッピーディスク：1.4MB
サポートシステム：漢字Talk 7.1 – Mac OS 7.6.1
ADB：無し
シリアル：1ポート
モデム：オプション（拡張ポート）
画面：解像度640x480、4階調グレースケール、FSTN(パッシブマトリックス)液晶

PowerBook 150は、手頃な価格でPowerBookシリーズを体験できるモデルとして、一定の支持を集めました。しかし、その後のPowerBookシリーズの進化の中で、徐々に姿を消していきました。

外部リンク

* apple-history.com：PowerBook 150

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